ニューズウィークに寄せて。
今年の或る号でニューズウィークは僕に最後のインスピレーションを与えてくれた。
勿論、それは読者諸兄の誰もがそのまま読み流していった記事。
1.2億人の誰一人として、その記者の記事から、その様な最後の言葉に辿り着いた人は居ないのも無論。
もしこの世にGiftedと言う事が在るなら、それをこそ、そう呼ぶべきだろう。
若し僕が約束された道をそのまま歩き恩師が望んだ様に京都大学を両肩に背負って立つような大学者だったら日本のマスコミ…大出版社、大新聞社は僕が何気に書いて送った文章に対してでも「先生、有難うございます。拝読しました。このまま掲載させて頂いてもよろしいでしょうか」と電話が掛かって来るだろう。
この歳まで無名で来た僕に電話が掛かって来る事が無いのは無論…でも昨日、小沢一郎の事務所から電話が有ったのには驚いた…仕事の電話かと勘違いして話し出したのだが…
東京にも平成2年~4年、あの頃に云々と言う人が居るんですよ。こんな大きなスケールではないですが…それで小沢一郎に、どうして欲しいですか?
僕は突然だった事と取引先からの電話と勘違いして話し出した事もあり、手短に言うべきかと、うん、先ずは北ヤードでの馬鹿な事を…電話の向こうで(それは問題外の様に)笑っていたが。
電話を切った後に後悔した…ただ一言、一刻も早く僕の提言を実行して下さい、それだけが日本を在るべき場所に戻す道なのだから。と言えば良かった。
「文明のターンテーブル」の第一章を一応書き上げたかなと思った時、これを本の様にして先ず彼に送るべきだと弊社事務所で袋閉じ印刷をして…当然ゴワゴワした不細工な物に成った…まるで物件資料の様な。だけどとにかく早い方が良いと送ったのでした。
翌日弊社員が安価で奇麗に製本してくれる所が在ると教えてくれた。早速其処に行き手製にしては奇麗な本にして日本のベスト5の大出版社の幾つかと朝日、日経の出版会社、社長宛に送った…秘書の段階でゴミ箱に捨てられるのだけは忍びないので大型封筒の裏に拝啓文を、そのまま貼り付けて(笑)
それでも何処からも何の連絡も無かったのは無論。或る1社だけには届いて居るかだけでも聞こうと電話を入れたが当然女子秘書が出て来た…型紙やぶりの体裁で送ったから思い出したのだろう…色んな方から色んなものが届きますので社長ではなく関係部署に回すようにしております…そこでゴミ箱だったのだろう。
文芸なら文芸誌に応募され取り上げられたもの…その様なステレオタイプな権威主義が
結局、愈々、ステレオタイプなマスコミを造っている事など気付きもせずに。
言論で成り立っているマスコミがメーカー等の大企業の様な組織を真似てどうなるのだろう?
小沢一郎の事務所の方がマスコミよりずっと民主主義だとも言えるだろうし、彼らが作った虚像と実態は全く違うものだろう。無名の、一人の寒士の言葉に真実があると思ってくれただけではなく「文明のターンテーブル」の範疇で感応してくれたのだから。
拝啓
小沢一郎殿
本日は事務所の方よりお電話を頂き有難うございました。
先日お送りした手製の本はあまりにも不細工でしたので翌日製本し直しました。
それ以降に書き上げた文章は後ろに挟み込んで送ります。
僕は僕の言葉が一刻も早く日本中の出来るだけ多くの人の目に触れて欲しいと願っているのですが、約束されていた道を歩んで京都大学を背負って立つ大学者に成っていたならば、
何気に書いた文章でも私たちの国の大出版社、大新聞は「有難う御座います。このまま掲載させて頂いてもよろしいですか?」と電話をしてくるでしょうが。
何処にでも真実だけを考えて生きている人は居るもので僕の文章は世に出る事になるでしょう。勿論、自費出版なぞと言う阿呆な形では有りません。
この国の中枢に届き国を変える警世の書として、21世紀の国富論として世に出ます。
敬具
芥川賢治
S君へ
以前に「少しばかりトウのたった新人作家の誕生を心待ちにしています」と書いて来てくれた、今は関西そのものの名門大企業の中枢に居るS君。実に長い年月を要しましたが僕は終に世に出ます。ただ、だいぶ先でしょうが晴耕雨読の生活を送られるであろう貴君のような人向けでは無く徒に家庭や家族で1人無用に傷ついている若者、社会を間違って捉えて自らを小さく規定し世の中の決まりごと(と最初から彼らが規定している全ての事)には妙に従順で、或る日、突然暴発することで清算するしかない様な若者に向けて書き続ける事になるかもしれません。
いずれにしてもこれからお互いにこの世に居なくなるまで僕は書き続けます。