日本が真似るべきだったアメリカの本質。
翌日、D君と僕は、オークラから全日空に向かう坂道を歩いていた。
「芥川よ、娘が大学生になったら腕を組んで歩くのが僕の一番の夢だっだのだが、それは全くの空夢…高校生の時から、家に帰ってきたら、彼氏の話ばかりでガックリも良いところ」
「おまけに、この間なんか、大学入学祝にパソコンをせがまれたから買って上げたのだが、何と2,000ドルだぜ、2,000ドル!」
彼の幸せな落胆(笑)とは裏腹に、僕は思っていたのでした…
日本の家庭で…帰宅した高校生の娘が口を開けば新しい彼氏のことを話せる様な家庭が、一体どれ位有るだろうか?数えるほどしかないだろうな、と。
日本は、こういうアメリカを真似るべきであって、形としての、バースデー・パーティ(お誕生会)等と言う事を、プチブル臭ふんぷんで真似るべきではなかったのだと。
読者諸兄の中に「うちはそうだよ」と言う家庭が有ったら、それは本当に御同慶の至り…僕は、90%以上の家庭が本当の対話は無い家庭だと知っているつもりだから。