幕間は続く。
6,7年前、所用で福島空港に降り立った時、本当に驚いた。
…仕事の関係で普通の人よりは日本各地の空港に降り立っている…
僕が世界で一番好きな空港に勝るとも劣らないと感じた程に。
片方は目の前が海、福島空港は目の前が緑…緑の中に空港が在る…
一泊の旅だったのだが、無性に「銀河鉄道の夜」が読みたくなって、
新幹線福島駅前に。駅ビルの中に立派な本屋が在った…福島やるじゃないか…
が、その書店内に、日本のTVメディアその物の様なタレント事務所所属のタレント達のポスターが「…福島に来る」みたいな(笑)
僕は、たちまち、ガッカリした…駅の構内には大きく「美し国 福島」
全く、その通り、同意するよ…社会人に成ってから初めての福島だった…空港…猪苗代湖…何とか温泉…全てが、その通り。と
上記のポスターで100年の恋が一気に冷めた様な気がしたのです。
日本の地方の疲弊というよりも…東京1極集中がもたらした…その結果としての、地方の知性の衰退、そのような事を感じて…当然ながら、本も在ったのに…「美し国 福島」が5円安に成った様に感じた…6、7年前の事。
だけど福島は本当に美しかった…特に猪苗代湖近辺から望む…昼の磐梯山…
一番素晴らしいと思ったのは猪苗代湖を囲むように連なる山脈が、常に霞んだ様に、朧に見える光景…何と言う夢幻的な光景だろう…霧島温泉から見た鹿児島の、まるで大地が海の様に見える…驚くべき光景と似ているな…。
その時、僕は突然思ったのです…嗚呼そうか、この様な美しさの極みの様な…夢幻の光景の中で育った人間だから…西南戦争、会津若松の戦争に繋がっていったのだろうな。と