パウル・クレー…続き。

…前略。

「音楽家ではなく画家の道を選んだのは、音楽ではやるべきことをやり尽くしていたのに対し、絵にはやるべきことが残っていたからだ」
 
*昨夜の「ジョーダン、バスに乗る」で、マイケル・ジョーダンが本気で野球に取り組んだ気持ちと同じだなぁ、と。

…中略。

「クレーはバッハやモーツァルトの音楽を好んだ一方で同時代のシェーンベルクの音楽などに理解を示さなかったとも伝えられるが、やはり同時代の作曲家、ヒンデミットらとも交流があり、現代音楽を毛嫌いしていたと考えるのは早計だ。

「バルトロ 復讐だ、おお/復讐だ/」は、モーツァルトのオペラ 「フィガロの結婚」の一場面に想を得た作品だ。主人公のフィガロに女性を巡る恨みを持つ医師のバルトロが、復讐を決意した歌を歌う。画面中央の抽象化された人物の描写を、舞台上の歌手が両手を広げて歌っている様子だと認識した瞬間に、頭の中では堂々としたバスの歌声が響き始める。もともと素描だった作品を、カーボン紙による敷き写しに似た油彩転写という独自の技法で写して水彩で色づけしたこの作品は、画面いっぱいに響きをたたえる作品へと変容したのだ。

パリ在住のバイオリニストの庄司紗矢香さんは「練習のために譜面に向かった時に、しばしば、頭の中にビジュアルイメージがあふれ出てくる」という。近年はそのイメージをカンバスに描きとめて油彩画にしたり、映像作品にしたりしている。優れたアーティストの意識の中では、音楽と絵画が意外な近さを持っていることの表れともいえる。…以下略。

*芥川は、…言うまでも無い事だが、庄司紗矢香は、ただものではないと思っている(笑)

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