野党、政権に一段の距離 「首相の資質」を批判…4月19日日経新聞2面から。
黒字化は芥川。
東日本大震災の発生に伴う「政治休戦」から一転、野党と菅政権との距離がどんどん開いている。野党は国会審議で震災に対処する菅直人首相の「資質」を攻撃。2011年度第1次補正予算編成では、財源問題を巡る国会提出前の与野党協議が事実上、物別れに終わった。自民、公明両党は「震災対応より政局を優先している」との批判を恐れて1次補正の早期成立は容認するが、対立の根は深い。
「3月12日に視察に行ったのは最悪のタイミングだ。どんな責任感を持っているのか」。18日の参院予算委員会。自民党の脇雅史参院国会対策委員長が震災翌日に災害対策本部長でありながら、東京電力福島第1原子力発電所を訪れた首相を非難。東電の清水正孝社長が初動の遅れとの関係を否定したが、脇氏は首相の資質問題を取り上げ続けた。
公明党の加藤修一氏は首相が福島第1原発の周辺地域に、「当面住めないだろう」と発言したと伝わったことに触れ「責任者として資格があるのか」と語気を強めた。首相は重ねて否定したが、あえて取り上げたのは関係自治体や住民を中心に世論の反発が根強いからだ。
「菅政権の延命は嫌だ。首相には心がない」。たちあがれ日本の片山虎之助参院幹事長は強調した。「私なりに心は持っているつもりだが、不徳の致すところでもある」と低姿勢に徹した首相に「復興の道筋をつくったら自ら辞めてもらった方がいい」と突き放した。
野党は首相の3月中旬の唐突な大連立要請や10日の統一地方選の民主党惨敗を踏まえ「菅首相への協力は難しい」と「嫌菅」の姿勢を明確にしている。
18日夕、民主党の玄葉光一郎政調会長が国会内で会談した自民党の石破茂政調会長に1次補正の考え方を示した。自民党が反対した基礎年金国庫負担維持のために確保した2・5兆円を補正財源に転用する案を改めて主張したため、石破氏は会談後に「極めて不満だ」とこぼした。
公明党も年金財源転用に反対姿勢を崩していない。財源論議の合意は難しく2次補正論議に火種を残す。
首相が国民新党の亀井静香代表の提唱で設置を検討している「復興実施本部」にも慎重だ。自民党の大島理森副総裁と石原伸晃幹事長は18日の亀井氏との会談で「首相の本気度が伝わってこない」と指摘。党幹部は「首相が腹を切る覚悟がないと駄目という意味だ」と漏らした…以下略。
*こういうやりとりの、ほんの一部分だけしか伝えないテレビニュースと言うのは、本当に、問題だと芥川は思う。…昨夜18日のNHK夜7時のニュースは、上記の様な質疑応答だったとは、全く分からなかった。