広州でも反汚職デモ 中国…朝日新聞1月19日13面より

村トップの更迭求める

中国・広東省広州市の市庁舎前に17日から18日未明にかけ、同市白雲区望崗村の住民約1千人が集まり、村トップの更迭を求めるデモを行った。昨年末に平和的なデモで村幹部を更迭に追い込んだ同省原鳥坎村に学ぶ動きが、中国第3の都市の足元でも起きた形だ。

「汚職を打ち倒せ」「畑を返せ」。のぼりや横断幕を掲げた村民たちが、市庁舎に入る車に向かって叫んだ。世間の関心を集めようと、朱小丹・広東省長が正式就任する17日にあわせて実施した。約200人の警官が警戒にあたった。

望崗村は市中心から約10キロの開発が進む郊外。デモを主導した黎洪鼎さん(32)らによると、村の共産党支部書記が2009年以降、・村の畑の土を親族会社に売って116万元(約1400万円)を得たほか、地下鉄建設の補償金の一部を着服するなどして、村に約9億円の損害を与えたという。

村民たちは、大量の弁当を運び込んで長期戦の構えだったが、市当局の説得により18日未明、村に引き揚げた。黎さんは「要求が達成されなければまた来る」としており、粘り強く訴える構えだ。
(広州=小山謙太郎)

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