中国造船、1/3が受注ゼロ…日経新聞2月5日3面より
【北京=森安健】中国の造船業界団体、中国船舶工業行業協会によると、中国の造船1536社の約3分の1が2011年に1件も受注がなかった。
中国勢は08年までに安値で大量受注し造船世界一となったが、反動で供給過剰が発生。11年の新規受注量は前年比51・9%減の3622万重量トンにとどまった。
発注主である海運各社は輸送運賃の値崩れで業績が悪化。支払いを先送りするため船の引き渡し時期の延期を求める例が相次ぎ、造船各社の資金繰りも悪化した。金融機関の融資は慎重になり、倒産に追い込まれる零細造船会社が増えそうだという。
こうしたなか、民間大手の熔盛重工が安徽全柴集団を買収、空母建造を担当する国有の江南造船が長興重工と合併するなど、業界ではM&A(合併・買収)が加速してきた。