関西財界セミナー閉会 他…朝日新聞2月11日10面より
第50回関西財界セミナー(関西経済連合会、関西経済同友会主催)は10日、2日間の議論を終えて閉会した。経済の停滞を打破するため、民間主導で「関西力」を高めていく姿勢を強調。採択したセミナー宣言では、「関西からのフロンティア精神再興」をうたった。
関経連の森詳介会長は閉会のあいさつで、「民の力で国の屋台骨を支えている誇りを持ち、言いっぱなしではなく行動を起こさなくてはいけない」と訴えた。
セミナー宣言は、「関西から進取の気風を呼び起こし、フロンティア精神の再興をめざす」と表明。挑戦者の失敗を受け入れる企業文化や、多様な人材が活躍できる場をつくる、とうたった。環境・エネルギーや医療など関西が強みを持つ産業の強化も盛り込み。
「関西イノベーション国際戦略総合特区」を「日本再興の要」と位置づけた。地方分権を推進するため、関西広域連合に対し、産業、医療、環境などで広域的な政策の実施を要望。エネルギー問題では「原発の早期稼働は政府・与党の責任」とした。
…中略。
シャープの町田勝彦会長
…中略。
優秀な技術者が世界中から集まる独立研究機関「IMEC」 (ベルギー)の関西版を作ることも提唱した。
ベンチャー企業に投資するリスクマネーの必要性を指摘する声も出た。
ベンチャー支援会社サンブリッジのアレンーマイナー会長兼最高経営責任者は「環境や医療産業の競争力維持へ、国内ベンチャー投資の40%ぐらいは関西に集めないと。シリコンバレーから投資元を誘致することも一つの手だ」と語った。
…後略。
住友電気工業の松本正義社長は日本は1千兆円という借金を抱えている。コペルニクス的転回をやらないともたない」と道州制の導入を主張した。
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成長戦略 組織越え取組みを
…前略。
企業活動だけでは、新たな市場を開拓できない分野だけに、9地区が連携しながら、規制改革、消費者ニーズの具現化を提案しなければならない。産学連携も同様だ。
同志社大学大学院の山口栄一教授は「連携する場が少ない」と指摘。インターンシップを受け入れる企業は少なく、大学側にも「企業や社会との連携を模索するプロデューサー役がいない」という。
…後略。
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ステーションシティJR西に大賞
独自のビジネスモデルや高い競争力を持つ企業を表彰する「関西財界セミナー賞」の大賞に、昨年5月に「大阪ステーションシティ」を開業したJR西日本が選ばれた。大阪の新名所として人の流れを生んだ点が評価された。
…後略。