欧州危機で欧米銀にリスク…日経新聞2月11日1面より
邦銀、信用力で優位 ドル調達拡大 海外事業を加速
文中黒字化は芥川。
日本の大手銀行の国際的な信用力が高くなってきた。欧州債務危機で欧米の銀行の財務が悪化する一方、日本勢の経営が相対的に安定しているため。
ドル資金を運用する米MMF(マネー・マーケット・ファンド)は邦銀への投資を大幅に増やしていて、ドル調達で欧米より優位に立つ。信用リスクを取引する市場の評価でも3メガ銀がトップ5に入った。邦銀の海外事業の拡大を後押ししそうだ。
米MMFは金融機関にとってはドル資金の有力な調達先で、資産残高は約2・7兆ブ約208兆円)規模。
…中略。
欧州系の格付け会社フィッチ・レーティングスのMMFの銀行別投資先ランキング(昨年12月末)調査によると三井住友銀は昨年9月の11位から邦銀初の2位に浮上した。
…中略。
三菱東京UFJ銀行も13位に入った。中長期の調達でも邦銀が優位になっている。1月に三井住友銀が米国で発行したドル10年債のスプレッド(米国債との利回り差)は約2%で、同時期に社債を発行した米ゴールドマン・サックスの半分程度。
低い分、有利にドルを調達できた。銀行間取引の標準的な調達金利を示すロンドン銀行間取引金利(LIBOR)は11年9月に日仏で逆転。10日時点でも三菱東京UFJ銀行がO・50%。BNPパリバ(0・61%)より低い。
信用力を示すクレジット・デフォルト・スワップ(CDS)の保証料率でみても、3メガ銀の信用力は上位3~5位を占める。
…後略。