彼女が高校生時分に芥川賞を取って報道された新聞記事、それ以降に散見した新聞記事で知っていただけである。

これからも、多分、読む事はないであろう、と思う。…今回の大江大人が明らかにした「慈愛」と言う言葉が契機と成って、いつか読むかもしれないが。

皆さま方についても、芥川は言いたいのである。

彼女の本を読むのも結構なのだが、今は、芥川の、「文明のターンテーブル」、を、読み給え、と、僕は言う。

何故なら、彼女の本は、良いものだとは思うが、これまでに書かれて来た本と、或る面で一緒のものだからである。

一方、芥川の本は、全く、誰にも発想される事のなかった本、21世紀の空海の本、と云っても過言ではないのである。

物心付いた時に、知っていた「神に与えられた使命」を、数々の人生の試練を経て、果たした…命がけの、遣唐使の船に乗って中国に入り、哲学を極めた彼等と、全く同じ試練を乗り越えて、21世紀に現れたのである。

あなた方に知らしめて頂くしかない形で登場したから尚の事。