私はここにも日本人の秘密があると確信しているのだ

京都を我が家の庭のように訪れ続けてきた筆者は、日本のあらゆる場所に共通する「清潔さ」と「整理整頓」、とりわけ公共トイレの美しさに、日本人の精神構造の核心を見る。武士の生活作法、公共空間の整備、中国の教室風景との対比を通じて、日本人の発想の根幹には「調和」があると論じ、スティーブ・ジョブズの創造性とも結びつけながら、日本文明の本質が調和の精神にあることを世界に向けて断言する。

私はここにも日本人の秘密があると確信しているのだ。
2017-01-30
〈前章の松原氏の論説がもたらしたインスピレーション。〉
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私が京都を我が家の庭としていることは既述のとおり。
私は世界一の回数で京都を訪れる人間だろう。
その結果として強く再認識したことの一つが、トイレの美しさ。
ありとあらゆる場所のトイレが美しいと言っても全く過言ではない。
街中の小さな公園に在るトイレに至るまで。
比較する必要など全く、これは世界のどこにもない事実なのである。
私はここにも日本人の秘密があると確信しているのだ。
日本人は、周囲がきちんとしていないと嫌なのである。
武士ですら(いや、常在戦場の心構えで、常に死を厭わない覚悟で生きていた武士だからこそ、と言うべきか)4畳半の全てを…机の上の文具の配置の仕方に至るまで作法の領域にしていたことは、銀閣寺の東求堂が公開されている時に行ってみれば分かる。
先日、NHKの特番で中国の地方の教室の風景を観た。
すし詰めのような状態で座っている。
日本人は、あの間隔では、息がつまる。
着想などは浮かばないだろう。
日本人の清潔さ。
整理整頓。
それが日本人の発想の根幹にあるのではないか。
だから私は京都の庭園を頻繁に訪れていたスティーブ・ジョブズは、究極の形である、あの長方形のIpodを作れたのだと書いたのである。
松原氏も私の論文を読んでいたに違いないと私は確信する。
日本人には、きちんと整備された公共が必要なのである。
聖徳太子の昔から、和=調和が必要なのである。
日本人の発明の根幹には、調和の精神があるのである。
それこそが世界一なのだと私は、今日、ここで世界に断言する。
空海の、織田信長の生まれ変わりとして、大音声で世界に告げる。
世界よ、大事なものは、「調和」、だと。
神様から与えられた頭脳としての役割を果たし、そう、世界を正す。

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