混迷する世界と高山正之 ―「文明のターンテーブル」が封殺された真実
混迷と不安定さを深める現代世界の現実を前に、高山正之こそが戦後世界唯一無二のジャーナリストであり、ノーベル賞に最もふさわしい存在だと断言する筆者。その一方で、自身の論文集「文明のターンテーブル」がネット犯罪による組織的な誹謗中傷によって事実上封殺された経緯と、当時の日本におけるサイバー犯罪対策の不備、そして検察の限界を赤裸々に記録する告発の一章。
いよいよ、混迷を深め、極めて不安定になってきている今の世界情勢、つまり世界の現実を見れば、高山正之が戦後の世界で、唯一、無二の、最高のジャーナリストであり、今年、ノーベル賞の文学賞を受賞すべき唯一の人物と言っても全く過言ではないという、私の意見が全く正しい事は、世界中の慧眼の士には黙って分かるはずだ。
本当の本来は、私の「文明のターンテーブル」こそが、そうであることもまた。
私の「文明のターンテーブル」は、私に対する犯罪がネット上でも行われた事を契機として、大阪府警はサイバー犯罪要員を大幅に増員しているから、今なら、間違いなく、犯罪として刑務所に送る事が出来たのだが、残念なことに、出版当時は、日本においては、全く、サイバー犯罪に対しての対処が出来ていなかったと言っても過言ではないのである。
先日、ピケティとその師匠の名前と写真が大書された、大きなスペースでの新聞下段の新刊広告を観て、即座に出て来た、私の格差論を読んだ、日本有数の読書家である、私の親友は、「この論文は、ただで、ここに書かれるべきものではない、私が書店で購入している様に、書店に在るべきものだ…」と言った。
いかんせん、私の「文明のターンテーブル」は、私が生死に関わる大病を患ったがゆえに、既述の理由で仕方なく、ネットに登場して直ぐに、出版の申し込みを受けた2社のうちの一社から出版することにし、どうしても必要だと言う7か月の工程を一か月短縮してもらい、ネット上で出版告知した途端に、朝日新聞社が増長したと言っても全く過言ではない日本の社会に棲息していた犯罪者は、無名の私と、その第一回目の本である「文明のターンテーブル」が、無名であるがゆえに、先ず、ネットで検索されることを熟知して、芥川賢治と「文明のターンテーブル」に対して、20を超える、観るに堪えない下劣にして悪辣なサイトを作成して攻撃を加えてきたのである。
それぞれの名前が検索されると最初の1ページから10ページに至るまで、この男は、私と私の「文明のターンテーブル」に対して、見るに堪えない、読むに堪えない愚劣にして悪辣な誹謗、中傷で埋め尽くして来たのである。
その酷さは、私が幸いにして無事退院した後、弁護士に相談に行った際に、直ぐに、これは酷い、これは弁護士がどうのこうのと言う問題ではない、明らかな犯罪だとして、業務妨害、誣告罪などいくつかの該当する刑法名を上げ、私たちを、最寄りの警察署に向かわせたほどだったのである。
その警察署は幸い優秀な警察署で直ぐに刑事事件として扱ってくれたのだが、日本は世界一と言っても過言ではない法治国家だから、案件も多く、検察まで上がるのに、1年半もかかった。
その間の取り調べで、上記の男が、全部自分がしたことだと認めた事は言うまでもない。
だが、当時の検察もまた、サイバー犯罪に対して用意と準備が出来ていたかと言うと、残念ながらそうではなかったのである。
かくして、私も出版社も、一定数の販売部数は確信していたのだが、結果は、無名で名もない商店街に在った本当に美味しい饅頭屋さんに対する、悪辣な誹謗・中傷攻撃が1年以上も続けられ、ネット上にお菓子屋さんに対する見るに堪えない読むに堪えない誹謗中傷が10ページに渡って並べられ、あっという間に倒産した、と同様の事が起きたわけである。
私は、確信をもって言うが、現在の世界で、本来は、高山正之に先駆けて、ノーベル賞を受賞すべきだった、私と私の偉大な論文について、出版社から、続編について声がかかることはなくなったのである。
そのこともあり、あの論文も、こうしてここに書いた次第なのだ。
幾ら、現代の空海として、善行を叩き込んでいるとは言え、いくばくかの無念と怒りを持ちながらではあるが。