「自衛隊」という名称に刷り込まれた戦後日本の自己否定 ― 慢性疾患の病根
「自衛隊」という名称に込められた自虐史観と錯覚、GHQのWGIPによる戦争責任の刷り込み、戦後教育による歴史認識の抹殺、そして「憲法9条のおかげで平和」という虚構が、戦後日本を蝕み続けた慢性疾患の正体であることを鋭く指摘する論考。
2017-02-24
以下は前章の続きである。
その背景には、自衛隊という言葉自体に「かつて日本は軍隊を持ってアジア諸国を侵略しましたが、自衛隊は軍隊ではないので侵略はしません」という史実に反する、押し付けられた「反省と決意」が込められているのだ。
つまり「自衛隊」という名称こそが自虐史観と錯覚の表れだったのである。
やはり戦後日本が苦しみ続けてきた慢性疾患の病根はここにあった。
終戦直後、アメリカ主導のGHQによる日本占領政策の肝となった、日本にすべての戦争責任を負わせ、日本人に贖罪意識を植え込んだWGIP(War Guilt Information Program)の悪質な洗脳が、いまも日本を蝕み続けていたのである。
アメリカは、占領政策を円滑ならしめるため、諸悪の根源は日本軍部と軍首脳にあるとして徹底的な宣伝工作を企て、職業軍人の公職追放まで行った。
こうして日本人は、戦争や軍隊に対する無条件の嫌悪感を抱くようになったのである。
だが事実はまったく違う。
当時、欧州戦線に参戦し、同時にアジア太平洋地域の権益を拡大したかったアメリカが、挑発的経済制裁によって日本を締め上げたため、日本は自存自衛のために止むに止まれず戦争に突入していったのであり、アジア諸国を侵略しようとしたのでは断じてない。
むしろ客観的事実として、大東亜戦争の結果、欧米列強による植民地支配に苦しんできた多くの国々が独立を果たしたのであるから、日本軍こそ真の「アジア解放軍」だったわけである。
ところが現代では、先のGHQによる洗脳政策と、これを引き継いだ極端な偏向教育によって、こうした客観的な歴史認識は完全に抹殺され、加えて東西冷戦期における長い平和の享受から「憲法9条のおかげで平和が続いている」という、とんでもない錯覚が多くの国民に刷り込まれてしまったのだ。
この稿続く。