ル・クレジオをNHKニュースで見て——「もう一人の自分」を再確認した瞬間

英訳作業中にNHKニュースへ偶然映ったル・クレジオ。その表情と雰囲気は、著者が若い頃に「もう一人の自分」と衝撃を受けたあの瞬間を鮮やかに呼び起こす。『物質的恍惚』を読み、自分の深層と重なり合う“他者の中の自分”を見出した体験、そして苦難に満ちた人生を乗り越えてきた自身の軌跡。クレジオとの精神的共鳴をめぐる、静かながら深い内省の記録である。

2016-01-06
英訳をしながらNHKニュースを観ていたら、ル・クレジオが出て来た。
NHKの関係者たちも、朝日等ばかりを読むのは止めて、私の論説に耳を傾けだしたか。
閑話休題
ル・クレジオが言わば同時刻でインタビューされている表情を初めて観た。
私と長い時間を過ごし、話した親友のひとたちは、皆、思ったはずである。
雰囲気が私とそっくりだ。
私が、「この世界には、もう一人の自分が存在している。」と言い、
私が、ル・クレジオが、もう一人の私であると知ったのは、20歳前後の時、
彼の本を立て続けに購読し、最後に、「物質的恍惚」を読んでいた時だった事、
その時の驚きは、以前に書いたとおりである。
彼が書いたのだから、私は書く必要がない。
良かった。

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