「今、そこにある侵略」を直視せよ
中国が日本を「永遠の罪人」に仕立てる歴史宣伝の構図を検証し、過去への同調よりも現在進行形の侵略と人権抑圧を問う。
チベット、ウイグル、尖閣、南沙、言論統制という現実を前に、「今、そこにある侵略」こそ最大の問題だと指摘する。
2016-02-03
以下は先日の産経新聞からである。
中国はことあるごとに日本の侵略戦争という歴史問題を持ち出し日本を国際社会における永遠の罪人に仕立て上げようとする。
これは北村稔と林思雲による『日中戦争の不都合な真実』に示された構図である。
毛沢東は日中国交正常化の折にもう喧嘩は終わりましたかと語った。
その後中国は日本から取るべきものを取り自らを大国と位置づけるようになった。
中国共産党の政権正当性は抗日戦争勝利という物語に依拠している。
だから日本が侵略者でなければ困るのである。
問題は日本側にもその宣伝に同調して侵略戦争だったと言い立てる人々が多いことだ。
だが日本は共同声明で誠意ある表現を用いて関係改善を図ってきた。
それでも中韓は蒸し返しを続ける。
岸信介は追い詰められて戦わざるを得なかったという認識を後世に残す必要を語った。
歴史は文献と同時代の証言によって立体的に理解されるべきである。
日本の侵略を口にする人々に問いたい。
今中国が行っている覇権的行為は侵略ではないのか。
チベットとウイグルの抑圧尖閣や沖縄への触手南沙での行動そして人権と言論の抑圧は人間精神への侵略である。
相手の宣伝に同調して過去の侵略を言い立てる前に今そこにある侵略こそ問題ではないだろうか。