「日本悪者論」の連鎖――朝日新聞と韓国の政治利用

青山繁晴氏の論考は、慰安婦問題をめぐる虚偽がどのように形成され、日本の戦後教育とメディア、特に朝日新聞が「日本悪者論」を内面化し、韓国側の政治利用を助長してきたかを鋭く指摘する。韓国社会の名誉と未来世代に及ぶ影響にも踏み込む。

2016-02-06

以下は昨日の産経新聞「iRONNA発」に掲載された青山繁晴氏の論文からである。

前文略

私は長年、韓国民のみなさんに向けて、問い続けてきたことがある。

「慰安婦をめぐって韓国の政府や反日団体が主張していることは、それこそ韓国の大切な名誉と未来の世代を傷つけていませんか」

幼い頃から、真っ赤な嘘を刷り込まれてきた人々の多くは、怒って強く否定した。

しかし私は、ただ日本の主張をぶつけようとしているわけではない。

「日本軍が朝鮮半島の女性を無理に連れて行って性奴隷にしたというのなら、韓国の男性はそれを黙って見ていたのですか。私が実際に韓国で出会った男性は、皆、情愛が濃く、家族への愛情が深い。戦前は、そんなに卑怯で薄情だったのですか」

歪んだ根っこ

私はお世辞を言わない。
お世辞は保身だからである。

だから、韓国男性に対する私の評価は、本音そのものだ。

その濃い情愛のエッセンスがストレートに表現されているからこそ、韓国ドラマは一時期、日本でももてはやされた。

そして事実として、韓国男性が「日本軍の強制連行」に抗って家族を守ろうとした例は、一件も出てきていない。
少なくとも、公正に立証された例はない。

もし銃剣で連れて行かれていたのなら、一身を挺して守った韓国男性は山ほどいたはずだ。
だが、貧困の中で親がやむを得ず女性を業者に身売りしたのなら、耐えるしかなかった男性が多かっただろう。
それを高飛車に批判すべきではない。
慰安婦問題の根っことは、これではないのか。

こう語り終えたとき、韓国民の目の色が、嘘のように穏やかに変わる場面を、私は何度も経験した。
このままでは、韓国の子供たちは「朝鮮半島の男は女を見殺しにする」という嘘を背負わされることになる。

もともとの歪んだ根っこは、日本の戦後教育にある。

占領軍のWGIPを無批判にのみ込み、日本だけが悪かったという観念を、学校教育とメディア報道を通じて刷り込んできた。

その結果、吉田清治という自称ジャーナリストの虚偽告白が独り歩きし、「日本悪者論」を骨の髄まで吸収した朝日新聞まで加担し、韓国もそれを政治利用した。

この稿続く。

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