このことが事実だと分かるかどうかは、知性の問題である

『Voice』3月号掲載の渡部昇一・日下公人対談を読み、原発一斉停止の背景にあったとされる「太陽光発電への誘導」説を再検証する。著者自身が当時いち早く指摘した状況証拠から、この説が極めて事実性の高いものであることを論じ、日本の政治と知性の問題を問う。

2016-02-23

日本有数の読書家でもある友人と待ち合わせて書店に行き、PHP研究所発行の『Voice』3月号(780円)を買った。
スタバに寄って読んだのだが、今月号も、日本国民全員が読まなければならない論文が満載なのである。
私は、それこそ一心不乱に読んでいた。
私は特に、朝日等を購読し、彼らのテレビ局の報道番組を観て事象を判断している人たちは、全員購読すべきだと確信する。
その論文群の内容は、凄いとしか形容しようがないのだから。
友人は、櫻井よしこさんとともに、一昨年八月以来、真の姿を私のような朝日新聞購読者に現した、渡部昇一さんと日下公人さんの対談集『日本人への遺言』(徳間書店、1,300円)を読んでいた。
一心不乱に『Voice』三月号を読んでいた私に、友人が、ここを読んでください、と差し出した箇所は、まさに私の論説に関わるだけではなく、日本国民なら誰でも怒りを覚えることが書いてあったのである。
題字以外の文中強調は私。
民主党の正体は戦後の「全面講和派」にあり。
渡部、原発稼働に話を戻すと、菅政権は慌てて一挙に日本中の原発を停めてしまったが、停める必要は全然なかったと考えている。
原発を稼働させながらでも安全策はいくらでも強化できたし、千年に一度の大地震がすぐ起こるはずもないのだから、稼働させながら防波堤の嵩上げは可能だったと思う。
それなのに一挙に停めてしまったのはなぜかというと、これは噂で真偽のほどは確かではないし、私には裏を取る力はないけれども、ソフトバンクの孫正義さんが菅直人さんに、「津波でやられたところで太陽光発電をやりましょう」とささやいたからだという説がある。
もし本当だとすれば、実に悪質な話である。
*私が、この時の状況について、日本で一番最初に書いた人間であることは、読者はご存知のとおりである。
あの時の状況から判断すれば、このことが全くの事実だろうことは、普通の頭脳を持っている人間なら誰にでも分かるはずだ。*
日下、もしそうなら、二人は日本に対して愛国心がないからですよ。
そういう人が首相になったり、社長になったりするのを許している日本というのは、じつに不思議な国です。

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