温泉と地層処分を混同する幼稚な議論が国を誤らせる

地層処分と温泉の成因を混同した非科学的な主張を批判し、日本列島の地質学的知見と候補地選定の現実を示す。事実を歪めて国民を惑わし、亡国へ導く言説の危険性を明らかにする章。

2016-03-16

わざわざそうした温泉地を選んで地層処分などやるわけがありません。
心底、あきれ果てます。
国民を惑わし亡国へ導く。
《日本で四百メートルも掘ったら温泉が吹き出すだろうし、フィンランドのように強固な岩盤じやないから、同じことはできない》などと知ったようなことを述べていますが、温泉はマグマ溜まりが地表に近づいているごく限られた地域でしか湧き出ません。
しかも地殻は厚さが数十キロメートルあり、簡単に温泉など出ない。
わざわざそうした温泉地を選んで地層処分などやるわけがありません。
心底、あきれ果てます。
「日本には強固な岩盤がない」と言うのも全くの嘘で、日本でも地層処分の条件を満たす候補地は多数あります。
プレートテクトニクスと呼ばれる地殻プレート移動理論と火山学は近年、長足の進歩を遂げています。
日本列島を見ると火山が線状に並んでいるのがわかりますが、これらの線を避けた箇所が安定的な地盤で適地とされています。
問題は、候補地に原発反対派が押しかけて妨害活動を行うため、政府がなかなか公表できない点にあります。
高知県の東洋町がよい例です。
原発賛成、反対に限らず地層処分は必要なのに、それすら反対派は妨害する。
本来ならこうした矛盾こそ批判すべきなのに、小泉さんは単に反対派の尻馬に乗って物を言っているに過ぎません。
表面的で中身のない空虚な言葉で事実を捻じ曲げ、国民を惑わし、国を誤った方向に導く。
無知、不勉強を自ら晒して恥じない老害の塊とも言える小泉さんには、もはや原発問題を語る資格はありません。
ならばやしただし。
1952年、東京都生まれ。
1978年、東京工業大学大学院理工学研究科原子核工学専攻修士課程修了。
専門は原子炉工学。
主な研究テーマは、原子炉工学、原子炉安全工学、原子力推進宇宙船、地球環境とエネルギーなど。

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