証人喚問で変わった証言――「百万円」と「十万円」をめぐる決定的矛盾
月刊誌WiLL掲載の高山正之と山口敬之による森友問題対談を通じ、籠池泰典の証言が「百万円」から「十万円」へと変質した決定的矛盾を検証する。講演謝礼の相場、寄付の名義変更、証人喚問での供述変更が示す構図を整理し、詐欺罪の構成要件に触れる可能性まで論じる。
最初、籠池さんは「百万円もらって、そこから十万円を抜いて渡した」と言っていたのが、証人喚問では、
2017-05-10
月刊誌WiLL今月号、≪森友問題のダークマター、核心、なぜ辻元清美の名前が出て止まったのか≫と題した、高山正之と山口敬之の3段組み16ページに渡る対談特集は、日本国民全員の必読の書である。
世界中の人たちにとっても真実とは何かを知る必読の書である。
高山正之が戦後の世界で唯一無二のジャーナリストである事を見事に実証していた。
同時に私は私の論説が高山正之の背中を押しもしただろうと確信している。
以下は前章の続きである。
高山
もう一つ僕がすごく不思議に思うのは、例えば著名人の講演謝礼だったら、サッチャーが三百万円だとか、誰々が二百万だとか相場があるでしょう。
昭恵夫人に龍池は十万円出したと言うけれど、おれだってそんな遠くまで行って十万円と言われたら「冗談じゃない」つて断るね。
声がかからないから行かないけどさ(笑)。
国会議員が本気でそう思っているとしたら、相場を知らなすぎる。
首相夫人なら百万円出して当然だと思うけどね。
産経もちょっと書いていたけれど、百万円が実は講演謝礼で、昭恵夫人が「それはいりません」と辞退したら「では寄付に組み込みます」みたいなことだったんだろうね。
山口
最初、籠池さんは「百万円もらって、そこから十万円を抜いて渡した」と言っていたのが、証人喚問では、「十万円を封筒に入れて用意していた」と変わりました。
根本的に違いますよね。
森友学園で講演したことのある三人の方に聞いたら、全員、謝礼は百万円だったそうです。
昭恵さんの場合も、講演料として百万を現金で用意しておいて、昭恵さんが受け取らないので安倍晋三総理からの寄付という形にした。
それを郵便局で振り替えて総理から百万円の寄付をもらったという証拠にしてさらに寄付金を集めようという悪意から、寄付でもない自分の金を自分の口座に入れなおしたのだとすると、つじつまが合いますよね。
このストーリーが正しいとすれば、これは詐欺という犯罪の構成要件を満たす可能性がある。
この稿続く。