《原発爆破》という空想 ― 幼稚な不安扇動の正体
「原発を爆破すれば日本は終わる」という発言は、技術的現実を無視した空想に過ぎない。格納容器の強度、地下要塞化、ミサイル能力の現実を踏まえ、極端な譬えで不安を煽る言説の幼稚さを指摘する。
2016-03-16
以下は前章の続きである。
《もし日本を混乱させようと思ったら、原発爆破してメルトダウンを起こせば、日本人が放射能を浴びてがん患者がすごく出る。もう駄目。こんな脆弱な国はないよ。日本人に向けた核兵器を日本が持っているのと同じことになる。核燃料を貯めているところだって、やられたらおしまい。米軍基地なんか叩く必要ないよ》。
《原発爆破》をどうやるのか、逆に小泉さんに教えていただきたい。
格納容器を守るコンクリートは厚く、航空機テロにも耐えうる強度を誇っています。
また、それに耐える地下要塞の設計と建設も始まっています。
よく「北朝鮮が原発を狙ってミサイルを撃ち込んだらどうするんだ」といった極端な話で不安を煽る人がいます。
それと同類で、ここでも譬えが無茶苦茶です。
北朝鮮から発射されたミサイルが、ピンポイントで原発に当たるでしょうか。
巡航ミサイルを保持しておらず、不可能です。
それよりも、大都市の上空で北朝鮮による核爆弾が爆発する危険性のほうが高いのではないか。
極端な例を持ち出して不安を煽る。
発言があまりにも幼稚すぎます。
この稿続く。