「子供」を動員するという暴挙— 北ヤード・サッカー場騒動の決定的瞬間 —
梅田北ヤードをめぐる混迷の中で、
NHKが小学校の生徒を動員し
「サッカー場を作ってワールドカップを誘致して下さい」
と書かせた映像を放送した衝撃的事実を記録する。
緑・エコ・子供という似非モラリズムの典型例を告発する証言。
2016-03-28
先日、京都に着いたとたんに曇り空となっていたので、写真撮影は諦めて、京都駅地下のスタバで本を読むことにした。
私は日下公人さんの本『こうして、2016年、日本の時代が本格的に始まった!』を読んでいたのだが、突然、思ったのである。
私の「文明のターンテーブル」は、日下公人さんのような人たちにも、大きなインスピレーションを与えたはずだ、と。
私は2010年7月に、梅田北ヤードの異常な混迷ぶりに直面した。
これが実は朝日新聞社の策動だったことに、書き続ける中で気づいたことは既述のとおりである。
北ヤードに関した事は、実際には造船疑獄以上の事件だったと、私は確信している。
この事に対して、もはや黙っていることはできなかった私は、たった一人で3か月間、関西経済連、経済同友会、大阪市役所を相手に戦った。
官民の英知を集め、20年以上かけて作られた事業計画をなきものにしようとする策動は止めたと思った。
だが、首謀者が朝日新聞社だったと考えれば当然の流れとして、今度は、日本に二つしかない超一等地である北ヤードに、サッカー場を作り、ワールドカップを誘致しようという話が持ち出されたのである。
当時の大阪市長は、毎日放送、すなわちTBSのアナウンサー上がりで、民主党員だった平松邦夫である。
私はそのあまりの事に衝撃を受け、3日間、仕事をする気力も失い、大阪を人生の舞台に選んだ自分の判断が誤りだったとさえ思い、生きる気力すら失いかけた。
だが私は、冗談ではない、こんな馬鹿げた事で殺されてたまるか、そう思い直した。
第一回目の混迷騒動の際に使われた言葉は、「第二期分譲を止めて、緑の森に」であった。
第二回目の混迷騒動では、平松は「エコなサッカー場を造る」と言い出した。
このサッカー場騒動の時には、NHKまで動員された。
大阪人なら誰でも知っている6時からのニュースで、箕面の小学校にカメラを入れ、生徒たちに「北ヤードにサッカー場を作ってワールドカップを誘致して下さい」と机の前の紙に書かせ、その映像を流したのである。
NHK大阪の番組担当者は、「これは一体何なのだ、誰が、こんなことを行っているのだ」と問い質した私の言葉を覚えているはずだ。
サッカー協会の責任者も、「銀座4丁目の角にサッカー場を造る馬鹿が、世界のどこにいるか」と言った私の言葉を覚えているはずである。
緑、エコ、子供。
これらは、似非モラリズムの総本山である朝日新聞社の常套文句であり、常套題材なのである。
私は、もはやインターネットに登場するしかないと決め、「文明のターンテーブル」を書き始めた。
この稿続く。