真実を書けない新聞は廃刊でいい
戦時慰安婦をめぐる一次資料や証言は、強制拉致像を否定している。
**秦郁彦の研究、米軍調書、ビルマ戦線の記録はいずれも制度的管理と人道的配慮を示す。
それでも核心を避け続ける朝日新聞**は、真実を伝えられない新聞として存在理由を失っている。
2016-04-01
以下は前章の続きである。
題字以外の文中強調は私である。
真実を書けない新聞は廃刊だ。
戦場にワゴンを走らせ、相手民族の尊厳を最低限守るという日本人らしい配慮を理解した人物に金完燮がいる。
彼の『親日派への弁明』には、その点が賞賛をもって書かれている。
秦郁彦は、慰安婦の数が二万人で、その半分が日本人だったことを明らかにしている。
朝日が吉田清治と組んで流した朝鮮人拉致は、当の朝鮮人によって否定された。
米軍は慰安婦本人への聞き取り調査も行っており、ビルマ戦線での調書には、売春婦を搾取した朝鮮人経営者が追放されたこと、毎週一日は休養と性病検査が義務付けられていたこと、親の借金で売られてきた朝鮮人売春婦が借金を完済して帰国した記録が残っている。
朝日新聞は四月一日以降、嘘をやめると宣告した新誌面で慰安婦問題を取り上げた。
内容は珍しく嘘はないが、マイク・ホンダにせっかくインタビューしながら、なぜ彼が嘘をついたのかは聞かず、彼のデータのいい加減さの指摘もない。
子どものお使いでもあるまいし、実に食い足りない。
嘘を書かなくなった分、何を書いてよいのか分からない戸惑いが覗いていた。
真実を書けないなら、いっそ廃刊するのもいい。
(2007年5月号)