「99%の日本人は国家と一体だった」──ジョン・ダワーの危険なレトリック
ジョン・ダワーの論文は巧妙なレトリックによって、日本国民と指導者を分断し、戦前日本を「侵略国家」として再構成するWGIP的歴史観を温存している。しかし、当時の日本を知る者は、日本人の99%が国家と一体であった事実を知っている。
2017-06-17
この特集号Will7月号増刊歴史通、まるごと一冊永久保存版(1,000円)は日本国民全員が書店に向かい購読すべき書物である。渡部昇一という私の故郷の隣県である山形県が生んだ、故・梅棹忠夫に並ぶ、本物の学者の論文が満載されているのである。
世界中の人たちにとっても同様なのだが、それについては、私が出来るだけ伝える事にする。
以下は前章の続きである。
ジョン・ダワーのレトリック
先の朝日新聞の社説に乗って、岡本行夫氏は「田母神論文は検証に耐えない論拠でつづられている」と産経新聞に書き、それが批判を受けたとして二〇〇八年十二月三十日産経新聞にまたも次のように書いて逃げています。
《田母神論文の誤りについては、朝日新聞で先月13日に北岡伸一東大教授、同じ新聞で今月22日にジョン・ダワー米MIT教授が「『国を常に支持』が愛国か」と優れた論駁をしているので、ここには記さない。》
そこでダワー氏の論文「田母神論文『国を常に支持』が愛国か」を見てみることにします。