1年の内300日を京都府立植物園で過ごしていた頃だったから、私は、この本の書評を新聞で読んだ時に

京都の紅葉が例年通り最盛期を迎える不思議な晴天と、植物が「見ている」という直観的確信について、京都府立植物園での日々の体験を通じて綴る考察。植物の養生、京都の土壌、寺社の庭師たちの営みが生む世界一の紅葉の理由を描く。

1年の内300日を京都府立植物園で過ごしていた頃だったから、私は、この本の書評を新聞で読んだ時に
2016-12-05
今年の京都の紅葉が例年通りの紅葉だった事は既述のとおり。
だが、私は今年、以下の様な事を何度も思った。
高名な植物学者が「植物は見ている」という内容の本を書いたのは、私が大病を完治して7か月の入院生活を終え、1年の内300日を京都府立植物園で過ごしていた頃だったから、私は、この本の書評を新聞で読んだ時に、我が意を射たと思ったのである。
例年通りの紅葉とは11月17日、21日、27日、と紅葉の名所が最盛期を迎えて行くのだが、なぜかこの日は、これ以上ない穏やかな晴天であることが多いのである。
例年、私は同行者である親友に、いつも言っていた。
以前は、休日に京都を訪れる日本中の善男善女のために神様がプレゼントを贈っている。
ここ数年は、世界中から京都を訪れる世界中の善男善女のための神様からのプレゼント。
私は今年、しきりにこう思ったのである。これは植物が、紅葉を愛でるためには絶対に必要な穏やかな、雲一つない青空の日に紅葉を最盛期にしているのではないだろうか。
京都の紅葉が圧倒的に世界一であることは言うまでもないが、各地の名所である寺院や神社は、大概ではない養生を、植物たちに与えているのである。
つまり、植物たちの最高の紅葉を観るために多くの人が集まる。植物たちの所有者である寺院や神社は、欠かさず、彼らの養生をしてくれる。それでなくとも京都の土壌は、これ以上ない程に養分が豊富なのだが、彼らは日本有数の庭師たちから、これ以上ない手入れを受けて、永遠と言っても過言ではない生を送る事ができる。
だから彼らは、11月中旬から12月初旬にかけて、7日間ほど最高の晴天が訪れる事を知っていて、その日に合わせて、それぞれの名所が順繰りに最盛期を迎えるのである。

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