「憲法9条を変えれば軍国主義になる」というレイシズム ― 日本人の間にもある奇異

米メディアによる日本偏向報道の背景には、左派知識人の欲求不満という構造がある。
「憲法9条を改正すれば日本は軍国主義になる」という主張は、日本人を本質的に好戦的な民族とみなすレイシズムに等しい。
その危険な論理が、日本人自身の間にも存在することの異様さを、米国人学者の分析から明らかにする。

日本人の間にもこの主張があるのは奇異な限りだ。
2016-12-11
以下は12月10日に届いていた産経新聞ニュースである。
題字以外の文中強調は私。
2016.12.10 14:00
【古森義久の緯度経度】
米メディアの日本偏向報道の理由は「欲求不満」だ。
米国のニューヨーク・タイムズなど大手メディアは今回の大統領選報道で大きな誤認や偏向を露呈した。
同紙は日本報道でも安倍晋三首相に「右翼」や「ナショナリスト」という侮蔑のにじむ表現を使ってきた。
こんな言葉にどれほどの客観性や正確さがあるのか。
なぜこんなレッテル言葉が出てくるのか。
米欧メディアの日本報道を長年分析してきた米国人学者Earl Kinmonth氏に尋ねた。
同氏はウィスコンシン大学で日本史研究の博士号を得て、英国シェフィールド大学で教え、現在は大正大学教授を務める日本研究のベテランである。
この課題を「海外のマスコミにおける日本のイメージ」という研究報告にまとめてきた。
「安倍氏は米国の基準では右翼にはまったく当てはまらない。宗教色は皆無で、国内政策もリベラル的な『大きな政府』志向だ。だがニューヨーク・タイムズや左傾の米側日本研究者は、軽蔑をにじませた『右翼』という用語を故意に使う。不正確で偏向した描写だ」。
ナショナリストという言葉も、本来は自国を愛する人という意味だが、偏狭な民族主義者という示唆が込められている。
この点も米側の報道は偏向だという。
「普通の意味なら、どの国にもナショナリストでない政府首脳はいない。だが安倍首相には負の意味だけを押し付ける。オバマ大統領をナショナリストとは決して呼ばない。偏向と言わざるをえない」。
安倍氏の「歴史否定」批判についても反論する。
「顕著な虚構例は、2007年3月のニューヨーク・タイムズ紙ノリミツ・オオニシ記者による『安倍氏が慰安婦否定』報道だ。安倍氏は強制連行を否定しただけなのに、慰安婦の存在自体を否定したと歪曲された」。
最近でも「日本会議が政治を支配」「言論弾圧」「改憲は軍国主義復活」「1930年代への回帰」などの歪んだ報道が横行している。
キンモンス教授は、「憲法9条を改正すれば軍国主義になる」という主張をレイシズムに等しいと断じる。
「9条を守らなければ日本人は侵略戦争を始めるという示唆は、日本人が特異な好戦的遺伝子を持つと主張するに等しい。日本人の間にもこの主張があるのは奇異な限りだ」。
米側にこうした日本論が絶えない理由について、教授は辛辣に分析する。
「米国の日本専門家や記者には左翼が多いが、米国では何の変革も起こせない。その欲求不満を、反論してこない日本にぶつけているのだろう」。

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