朝日新聞「加計」報道の起点と政変の危機—“総理のご意向”文書の真偽を検証する
2017年春の「加計学園」報道で、朝日新聞が入手したとする「総理のご意向」文書をめぐり、安倍首相の不当介入疑惑が大々的に報じられた。しかし、その文書自体が総理の関与を否定しているとの指摘もあり、報道の正当性をめぐる論争は日本の政局を揺るがしかねない事態にまで発展した。本稿はその起点となった記事と内部文書の真偽を検証する。
朝日新聞が火を付けた騒ぎで、日本に政変まで起きる可能性が生じていたのです。
2018-01-04
以下は前章の続きである。
朝日が大々的な「加計」問題キャンペーンに突き進んだ理由は、繰り返しますが、加計学園・岡山理科大学の獣医学部が、日の目を見るうえで加計理事長の友人の安倍首相が加計学園が目的を叶えうるよう関係行政に不当な介入をしたに違いないと見るからで、その朝日の推定、ないし立論を支える根拠となっているのが、自紙が入手したいわゆる特ダネとして2017年5月17日付の朝刊で大きく報じた文科省の内部文書、つまり「総理のご意向」の文言が含まれているあれであります。
が、あとで子細に見てみるように、この文書はその記事では落ちていますが、後ろのほうで「総理のご意向」が事実上否定されており、それは私が見ても根本から自家撞着している内容なのです。
こんな類いの内部文書を元に朝日新聞が安倍首相疑惑を煽ったのが、2017年春からのあの大々的な「加計」報道です。
あの「総理のご意向」文書そのものが総理の指示を否定している以上、その文書を土台に組み立てられた朝日の安倍疑惑キャンペーンを小川氏は当然、捏造と断じます。
これに対して朝日新聞社の申入書は、問題の「総理のご意向」文書に矛盾はなく、通常の行政への安倍首相の不当な介入がむしろ読み取れるとの観点を堅持し、申入書8番目の項目で、この立場を支える根拠を主張しています。
小川氏と朝日側のどちらが正しいか。
それ次第で、朝日の「加計」報道を断罪できるか否かも決まってきます。
朝日新聞が火を付けた騒ぎで、日本に政変まで起きる可能性が生じていたのです。
申入書の最重要部分、つまり朝日新聞が火をつけた「加計」騒ぎの、その起点の記事の評価にここで決着をつけておきたいと思います。
そのためには、2017年5月17日付の朝日新聞朝刊一面のその記事を、目を皿のようにして見つめなければなりません。
この稿続く。