「国共聯姻」が象徴する対日歴史戦ネットワーク。—在米華人メディアと米中政治人脈。

在米華人メディアの有力人物と中国共産党・国民党双方の政治人脈を結びつけた婚姻関係と、その背景にある対日歴史宣伝戦の構図を描く。
米中政財界との関係を築いた華人ネットワークの影響力を考察する。

現地中国語メディアは「国共聨姻」と記し、「方家は国民党を食い、共産党も食う」などと報じた。
2018-01-09。
以下は前章の続きである。
「誰の財布」を使ったのか。
1990年と2003年に、「カリフォルニア・ウーマン・オブ・ザ・イヤー」にも選出された彼女は、「中小企業の支援制度を通じて知り合った」とされるパパ・ブッシュ夫妻との3ショット写真、クリントン大統領と談笑する写真、近年ではオバマ大統領との共演などがCCTV(中国中央テレビ)で報じられ、ヒラリー元国務長官との関係も近く、北京大学の名誉校董(理事)他、米中で数々の「名誉」の肩書を持つ。
「チャイナタウンの地下室(の印刷所)から、ホワイトハウス・中南海へ」「苦難の主婦からメディア女王へ」などとファン女史を称える記事も散見する。
一体なぜ、そこまで“大出世”したのか?。
方李邦琴は、方(ファン)が夫の名字で李(リ)が彼女の名字で、フローレンス・ファンはクリスチャンネームである。
彼女は1935年に中国河南省鄭州で生まれ、戦後、11歳で台湾へ渡り、国立政治大学を卒業後に米国へ移住し、上海出身で台湾育ちの夫、方大川と共に印刷業を始め、中華料理屋経営などを経て出版業に本格的に乗り出したとされる。
《少年中国晨報》社は中国国民党系の雑誌出版社で、1979年に米国初の英文雑誌『アジアン・ウィーク』(Asian Week)を創刊した。
そのファン家の転機は、ファン女史の夫が1992年に死去した後の1995年に遡る。
当時、上海市長を務めていた江沢民派の黄菊の娘・黄凡(米国留学中)と、ファン夫妻の長男で二代目社長の方以偉(James Fang)が結婚したのだ。
この婚姻を画策したのは、母親であるファン女史だったとされる。
前年、黄菊は党中央政治局委員に選出され、上海市党委書記に就任していた。
共産党幹部の娘と国民党のいわば工作員夫婦の息子との婚姻について、現地中国語メディアは「国共聨姻」と記し、「方家は国民党を食い、共産党も食う」などと報じた。
その“予言”通り、1998年頃から、『アジアン・ウィーク』社は飛ぶ鳥を落とす勢いとなる。
この稿続く。

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