99年租借の現実――中国インフラ投資と債務支配の構図

中国の巨額インフラ投資は、受け入れ国にとって経済発展の機会である一方、深刻な債務と主権喪失の危険を伴う。タンザニアやスリランカの事例を通じ、中国資本による長期支配の構図と「99年租借」の意味を考察する。2018年1月18日発信。

そんな力が99年後のタンザニアやスリランカにあるだろうか。
2018-01-18
以下は前章の続きである。
タイは150億ドル(約1兆6500億円)の高速鉄道計画を2016年に一旦中断し、昨年7月、タイ企業の受注分を増やすとともに中国の技術による建設が決まった。
中国が計画し、貸し付け、圧倒的に中国企業が受注するこれらインフラ事業は、受け入れ国が抵抗すればわずかに修正されるが、根本的な修正は一切あり得ない。
貧しい国々は潤沢な貸付金に目が眩み、破綻への道だとわかっていても踏みとどまれない。
タンザニアがそのいい例だ。
バガモヨ市の港建設を含めて彼らは中国から110億ドル(約1兆2100億円)という巨額資金を借り入れた。
プロジェクト遂行にはタンザニア政府が2.8億ドル(約308億円)、総額の2.5%を負担しなければならない。
だが、タンザニア政府はそれさえも捻出できない。
金利や元金の支払いは不可能だろう。
つまり、事実上借金地獄に落ちたのである。
これから、タンザニアに何か起きるか。
スリランカの事例から容易に見てとれる。
スリランカ政府は中国資本を借り入れて建設した要衝の港、ハンバントタの経営に行き詰まり、株の80%を99年間中国企業に譲った。事実上の売却である。
中国はイギリスに香港を99年間支配され、期限が来たとき取り戻した。
そんな力が99年後のタンザニアやスリランカにあるだろうか。
この稿続く。

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