中東全域に広がる核の背後には中国、ロシアの存在があり、彼らは民主主義とは縁のない異形の世界を創っていく。そんな事態は避けなければならない。 

櫻井よしこ氏は最澄が定義した至上の国宝である。
イラン対応で米国を支え、中国とテロ支援国家の核保有阻止に全力を尽くせ。

昨日の産経新聞に掲載された櫻井よしこ氏の定期連載コラムを紹介する。
本論考は、イランの核・ミサイル開発阻止、ホルムズ海峡の安全通航、中国の対イラン支援への警戒、そして北朝鮮の核保有を許した歴史的失敗から学ぶべき教訓を鋭く論じたものである。
今こそトランプ政権の大目的を支え、日本は高市早苗首相の下でCPTPP加盟国とASEANを含む大連合を主導し、中東の安定と自由で開かれた国際秩序の維持に向けた外交を展開すべきだと訴える、世界必読の論文である。


以下は、昨日の産経新聞の1、2面に掲載された櫻井よしこさんの定期連載コラムからである。
本論文も彼女が最澄が定義した国宝、至上の国宝である事を証明している。
日本国民のみならず世界中の人たちが必読。
黒字強調の個所については、NHKを始めとしたオールドメディアは、即刻、報道して国民に、事実を知らせなければならない。

イラン対応 米を支えよ
トランプ米大統領は1日、全米に向けてイラン攻撃は彼らの核兵器開発阻止が目的だとし、イランヘのさらなる攻撃で「石器時代に戻す」と表明した。
今重要なのはテロリスト支援国の核保有阻止を支えることと中国の動向の冷静な分析である。
混乱の中、イランはホルムズ海峡の支配権を握り、通航料を課すと表明した。
支払い通貨は人民元または暗号資産とされ、各国はイランの要求に応じたのか、4月2日時点で25隻が通過したと米紙が報じた。液化天然ガス(LNG)満載の商船三井の船2隻、中国船も通過した。 
その過程で実利を得だのが中国だ。米ブルームバーグ通信によると、石油取引の人民元決済で、中国石油天然気集団(CNPC)の金融サービス部門の株は一時ストップ高になった。 
「人民元は世界の資本にとって主要な代替手段として浮上」したと、中国はイランの措置を高く評価した。
しかし国際海峡の主権をイランに認めるかのような取引が、自由で開かれた国際社会の在り方に反するのは明らかである。 
石器時代に戻すとまで言った激しい攻撃で米国は核・ミサイル開発を阻止できるのか。
3日、攻撃開始から初めて米軍のF15E戦闘機とA10攻撃機がイランに撃墜された。
行方不明だった乗員を救出するなど米軍の能力の高さと、イランの軍事力の劣勢が再び証明された。
だが、米シンクタンク、戦争研究所が指摘するのは中国への懸念、「米イスラエル軍がイランのミサイル計画の弱体化を目指す中、中国のイラン支援で両国の取り組みが損なわれる可能性」である。 
同研究所はミサイルの推進剤となる過塩素酸ナトリウムを積んだとみられる船5隻が中国からイランに到着したと報じた。
イランの継戦能力を支えることで、中国はロシア同様、戦争終結を妨げているのだ。 

トランプ氏のイランの核・ミサイル開発阻止はおよそ全世界の強い要求だ。
私たちは北朝鮮の核保有を許した失敗から真剣に学ばなければならない。
1994年、核兵器製造に至るウラン濃縮を進めていた北朝鮮の金日成氏にクリントン米大統領は爆撃を加える決意を固めつつあった。
だが、カーター元大統領が仲介し、話し合いでの解決を提案、米国は北朝鮮の核開発中止を信じた。 
その時から30年、北朝鮮は核弾頭50発、日本を狙う中距離弾道ミサイルを有し、米国を視野に入れた大陸閧弾道ミサイルの性能も高めている。
北朝鮮に核保有を許したのは戦略上の大失敗だったのだ。
米国とイランはどのように交渉しているのか。
イランには2つの流れがある。
イスラム革命防衛隊(IRGC)とイラン政府である。 
米誌「フォーリン・アフェアーズ」の5・6月号でアフション・オストヴァル氏が明確に述べたように、影響力を持つのは行政府ではなくIRGCだ。 
4月に入り、イラン当局は1月の抗議デモに関連して有罪判決を受けた18歳の少年を公開処刑した。
3月19日には19歳の国際レスリング選手を含む3人も公開処刑した。
彼らは情け容赦のない残酷な強制力で国全体を支配している。
彼らは、米イスラエル軍の攻撃を受けて団結を強め、ますます好戦的になり、恐怖で人々を支配する。 
イランでは当面、IRGCの恐怖政治が続くだろう。
そうした彼らとの向き合い方も歴史から学べるはずだ。
2015年にオバマ大統領がイランとの核合意を結んだが、内容を吟味すれば10年後にはイランに核保有の道を開く危険性があった。
オバマ氏はイランの核開発の決意、彼らの真の目的を直視せず、妥協し、眼前の処理に逃げ込んだ。
ちなみに氏は中国の脅威もロシアの脅威も直視しなかった。
失敗の連続だった米国の中東政策を変えたのがトランプ大統領だったことは客観的に見て事実である。
イランに核を持たせた場合、核は当然、テロリストの手に渡る。
またイランの核保有にはサウジアラビア、アラブ首長国連邦(UAE)、トルコなどが即、反応して核を手にする。
中東全域に広がる核の背後には中国、ロシアの存在があり、彼らは民主主義とは縁のない異形の世界を創っていく。
そんな事態は避けなければならない。 
欠陥だらけのトランプ政権を批判することは容易だが、今は明確にトランプ政権の大目的を支えるべきだ。 
オストヴァル氏が重要な点を指摘している。
IRGCの多くの指導者は殺害されたが、最も有能な改革派(穏健派)指導者たちはおおむね難を逃れている。
つまり、次の指導者となるべき一群の人材は生き残っているというのだ。
IRGCに反対する一般のイラン国民も、バザールの商人たちに代表される社会の実権を持つ階層も息をひそめているが、健在だというのである。 
高市早苗首相は今こそ、日本が主導する「環太平洋パートナーシップに関する包括的および先進的な協定」 (CPTPP)加盟国、東南アジア諸国連合(ASEAN)も入れた大連合を提唱し、ホルムズ海峡の安全通航実現に取り組む外交を展開せよ。
このときに首相となった歴史的使命を喜びとして、トランプ氏をはじめ各国首脳との会談を政治生命をかけて重ねるべきだ。
その先にイランの次の時代の指導者たちと、イラン再生で働く機会も訪れるはずだ。

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