問われる高市首相の覚悟と「国家の品格」 飲食料品の消費税ゼロ論議
田村秀男氏は、最澄が定義した「国宝」である。
財務省の受け売りで経済を語る学者や記者が多い中、田村秀男氏と高橋洋一氏は、自らの識見で日本経済の本質を論じ続ける稀有な存在である。
飲食料品の消費税ゼロ論議を通じて問われているのは、単なる税率ではなく、国民生活を守る国家の品格である。
経済については、岸田元首相同様、所謂学者や、メディアに所属している大半の経済部の記者達が財務省の言いなりであることは歴然たる事実。
財務省の言いなりで、財務省からの受け売りの知識で生計を立てている人間たちと違い、田村秀男氏と高橋洋一氏は、自らが研鑽した識見で正鵠を射た論説を発し続けている日本国にとって得難い人間、即ち、最澄が定義した「国宝」である。
隠れた真実、隠された真実に光を当てて、これを解明し教えてくれる。
即ち、一隅を照らし続ける仕事を継続している「国宝」である。
財務省は己の省益のみを考えている二流の人間たちの組織に堕していると言っても過言ではない事は歴然たる事実。
デフレを脱却することなど眼中にはないかのように、国民には、防衛費の増額に至るまで増税を強いておきながら、米国の意向に沿ってなのでもあろうが、諸外国には多額のお金をばら撒く。
近年は、自国の酪農家等を潰しながら、外国の農業振興には多額の援助を平然と行う有様。
田村秀男は財務省の受け売りの知識で経済を語る言論人ではない。
ましてや朝日新聞や日経の論説の受け売りでなどあるわけがない、数少ない本物の経済通である。
以下は今日の産経ニュースからである。
日本国民のみならず世界中の人たちが必読。
見出し以外の文中強調は私。
「国家の品格」が問われる 飲食料品の消費税ゼロ論議
高市早苗政権が先の衆院選で公約した飲食料品の消費税率ゼロ実施に向けた議論が大詰めを迎えている。
ゼロではなく1%にとどめる案が有力視されるが、真に問われるのは、人命を支える飲食料品には課税しないという国家の品格である。
欧州の付加価値税(消費税)徴税の極意は17世紀のフランス・ブルボン王朝(ルイ14世)時代の財務相コルベールの「生きたガチョウを騒がせずに、羽をできるだけ多くむしりとる」という格言に代表される。
「ガチョウ」の身体を痛めつける飲食料品への課税はそれにもとる。
高市首相は、小売店のレジシステムの改修に1年かかるが、1%というプラス数値であれば5~6カ月で対応できるという経済産業省の報告に悩まされている。
政府はかなり前からデジタル社会への移行に向け、多くの予算を投入してきたのに、ゼロに対応できないとは恥ずべきことだ。
財務省はいったん非課税にすれば、税率を元に戻せなくなると恐れる。
拙論は2023年秋、本紙上で飲食料品の課税をゼロにすべきだと論じた。
すると、自民党の若手議員グループが呼応し、翌年早々には与党内で減税論議が高まった。
そこに立ちはだかったのが長老の二階俊博元幹事長だ。
減税派議員たちに向かって「消費税を減税したら、取り返しがつかなくなる。増税にあれだけ苦労したことを忘れたのか」と一喝し、減税議論を封じ込めた。
政治家が財務官僚の言い分を丸のみし、経世済民のための減税に真摯(しんし)に取り組もうとしないのは堕落としか言いようがない。
エンゲル係数が急上昇
飲食料品への8%課税がいかに多くの国民を苦しめているのか。
グラフは家計の消費支出に占める食料費の割合、すなわち「エンゲル係数」の所得階層別と消費者物価の推移である。
エンゲル係数は所得水準が低いほど高くなり、係数の低さは人々の生活の豊かさを示す指標だ。
日本のエンゲル係数は過去20年間、上がり続けてきた。
2025年は平均28・6%と先進7カ国(G7)の中で最も高かった。
25年を所得階層別に見ると、493万円以上681万円未満の中間層のエンゲル係数は29・1%にもなる。
681万円以上923万円未満の上位所得層も28・5%と、全体平均とほぼ同水準だ。
グラフには含めなかったが、年収343万円未満の低所得層は33%超、923万円以上の富裕層は25%で、富裕層の係数は安定している。
国税庁の勤労者所得調査によれば、年収900万円以下の勤労世帯は9割を超える。
つまり日本では低中位の所得層にとどまらず、所得層の上位までも生活が苦しくなっていることがうかがわれる。
飲食料品にかかる消費税率がゼロになれば、ぜいたくな食べものが買える富裕層だけが得をするというが、それを理由に国民の圧倒的多数の負担軽減の道を閉ざすのは論外だ。
グラフが物語るように、物価の高騰は飲食料品でとりわけ激しい。
物価が上がれば、消費税の税収は増える。
値上げにより企業の収益は増えて法人税収も増える。
賃金は増加し、所得税税収にも反映するが、賃上げ率は物価上昇に追いつかない。
実質賃金は22年以降、前年を下回り続けている。
ならば消費税全体を大幅減税するのが理にかなう。
だが、現状維持派が与党多数派を占めている現状では、実現不可能だ。
安倍元首相の遺志継ぐ証に
次善の策として、飲食料品を無税にする道を首相が選ぶのは最低限の緊急策と言えよう。
現金給付という「バラマキ型」もありうるが、買い物の負担を軽くする無税を優先すべきだ。
議論が後退すれば首相の政治基盤が揺らぎかねない。
筆者が首相と直接向き合ったのは2021年4月、前年秋に退陣した安倍晋三元首相が率いる自民党若手議員グループ「ポストコロナの経済政策を考える議員連盟」の勉強会に講師として呼ばれたときである。
同議連は現在の「責任ある積極財政を推進する議員連盟」へと発展した。
前から2列目の席で、高市議員が熱心にメモを取っていた。
安倍氏は民放などのテレビカメラの放列を横に、冒頭、「田村記者には筆誅(ひっちゅう)を加えられました」と筆者を紹介した。
安倍氏の率直さには驚かされたが、消費税増税など、コロナ禍までは安倍政権が財政を緊縮型で通したことを拙論が批判したことが念頭にあったのだろう。
健康を取り戻した安倍氏からは、本気で減税や積極財政を推進する決意がうかがえた。
ところが、翌年7月に凶弾に倒れてしまった。
高市首相の消費税減税断行は、安倍氏の遺志を継ぐことの何よりの証しになるだろう。
(編集委員)