二人の少女

2010年8月19日、大阪の一等地近くの公団住宅で出会った二人の女性。年老いた母娘が手を取り合い、太陽のように笑う姿に、著者は「東京にはない本当の幸せ」を見出したと語る。

2010年8月19日の朝、大阪の住宅地で出会った二人の老いた女性の姿を描写する。社会的な成功や名声とは無縁な場所で見つけた、手を取り合って微笑む二人の姿を通して、東京では見つけられない「本当の幸せ」とは何かを問いかけるエッセイ。

二人の少女。
2010年08月19日

今朝、いつもと同じ道をタクシーに乗って通った時のこと。

大阪の一等地に近いこの場所に、所謂、公団の建物が在ったことを知ったのはつい、この間。不動産業に携わって来たのですから…今の今まで知らなかった事に本当に驚いた。

日本が奇跡的な復興を遂げた一つの祈念碑が、この、今は超一等地と言っても過言ではない場所に在る、低層の鉄筋コンクリート住宅3棟。

その間から小柄なお婆ちゃんと、同じように年老いた娘さんが
道路に待たせていた老人介護の車に向かって歩いてきたのでした。

二人で手に手を取って 太陽の様な笑いを浮かべて
二人は まるで少女の様に輝いていた

有名で在るとか無名で在るとか、そんなこととはなにもかんけいがない
ほんとうのしあわせ とうきょうにはない ほんとうのしあわせを

けさ この少女ふたりは ぼくにおしえてくれた

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