三井住友銀、ロシア子会社に200億円増資 ― 融資拡大と大型案件獲得を視野に
三井住友銀、融資拡大へ…日経新聞7月30日7面より
2011年07月30日
ロシア子会社増資 200億円
【ロンドン=上杉素直】
三井住友銀行はロシアでの融資拡大に向け、子会社のロシア三井住友銀行(モスクワ市)の資本金を4倍に引き上げる。
資本勘定の増資額は200億円規模。ロシアではみずほコーポレート銀行も昨年秋に約55億円の子会社の増資に踏み切っており、日本の3メガバンクが相次ぎ積極策に出る。
ロシア三井住友銀は資本金を16億ルーブルから64億ルーブル(約185億円)に増やし、剰余金を含めた資本勘定はおよそ265億円になる。現地企業の大型案件の獲得も視野に資本規模を拡大し、融資余力を現状比で2000億円相当広げる。
増資は三井住友銀行と欧州三井住友銀行が引き受ける。ロシア当局の認可を踏まえて払い込みを完了し、近くすべての事務手続きを終える。
2009年末に業務を始めたロシア三井住友銀は日系メーカーや韓国系企業との取引を得意とする。今後は資源・エネルギー関係を中心にロシア企業をさらに開拓するため、資本増強を決めた。
ロシアは代表的な新興国で、安定した経済成長が期待されている。金融機関が現地で大型案件を手がけるには一定以上の資本を備える必要かおり、邦銀子会社の増資が続いている。