ビジョンだけで被災地は教えない 2011年6月8日号ニューズウィークから。
ビジョンだけで被災地は教えない 2011年6月8日号ニューズウィークから。
文中敬称略)
孫正義とあきれた人々は心して読むべしだろう。
復興
復興を左右するのは被災者の心 希望の光をともすためには
民間活力を生かした 既存産業の復興が最優先だ
東日本大震災と福島第一原発の事故を東受け原子力から太陽光、風力、地熱など再生可能エネルギーへの移行を主張するソフトバンクの孫正義社長は、国内10力所程度をめどに太陽光発電所(メガソーラー)を建設する「東日本ソーラーペルト構想」を提唱した。津波で壊滅的な被害を受けた地域の再活性化に貢献する狙いもあるという。
菅直人首相も孫から太陽光発電の推進についての助言を受け先週のG8では2020年前半までに自然エネルギーの割合を発電量の20%超に引き上げるとぶち上げた。
だが、ある被災者の反応はこうだ。「なめているのか」「東北を知らない人間が理想だけでものを言うな、と思った」と、仙台市の36歳の会社員は言う。太陽光発電のことを調べてみたが、原発と比べて発電効率が良いわけでもない。東北は日照時間も短く、広い土地も必要になる。
「津波で更地になったからって、そこは人の暮らしがあった場所。それを『シムシティ』みたいなゲーム感覚で塗り替えられるような怖さを感じた」
震災後、復興特需で日本経済は前より強くなると言われた。石油危機のときのようにその逆境をてこにできる、と。
だが、その復興特需がどこにも見えない。ソーラーパネルのように国全体の潜在的特需ではあっても、被災地の復興にはつながらないものが中央や自治体が描く構想には多い。
被災地で木造家屋の解体作業に使う建設機械メーカーの関係者も、瓦傑の山を取り除いて更地にする特需はあるが、その後、土地を利用する話が一向にないという。このままでは、日本全体が高度成長に突入するスタート台をつくった朝鮮戦争特需と違い、「解体特需」だけで終わってしまいかねない。
震災であまりに多くを失った被災者がいま何より求めているのは自立して誇りを取り戻すことだと、宮城県石巻市の会社役員で石巻復興支援会という団体を立ち上げた阿部利基(32)は言う。「当たり前に仕事を持ち、自分のお金で飲み食いする必要がある」
東北の問題は日本の縮図
だがその当たり前の展望が一向に開けず、自尊心は取り戻せないままだ。半壊の自宅にも戻らず、公共の避難所に移るでもなく、地元の篤志家が自宅などを開放して造った「3食テレビ付き」の民間避難所に居座り続ける被災者が少なからずいるという。
被災者が元気を取り戻さない限り、復興も復興特需もない。いま問われているのは特大で曖昧な「ビジョン」ではなく、人々の心に希望を吹き込む目に見える復興計画だ。
東北地方は日本の縮図ともいえる構造問題を震災前から抱えていると、宮城県にも復興の助言をしている野村総合研究所の高田信朗・上席コンサルタントは言う。
農業や漁業は生産性が低く、東北自動車道ができた70年代後半以降に進出してきた電子部品産業はアジアの中で次第に競争力を失い国外へ出て行った。このままでは東北最大の雇用創出…以下略。
千葉香代子さんの記事から超抜粋。…先般、ご紹介した様に、素晴らしいジャーナリストです。
現地に入り込んで、仮設住宅の配置等の工夫で、被災者たちのコミュニケーションが阻害される事=孤立を防ぐ作業を地道に為し続けている東大教授が居る。
私は、この様な人をこそ知性在る者、この世に一粒の麦として生まれた人と呼ぶ。
それが本物で、或いは、それこそが東大出で、そうでない、偽物や悪党たちとは、皆さまが、昨日、今日と、嫌になるほどみさされている様な者のこと。その頭、そのエゴイズムで、我らが日本を代表しようかとは、何のいいぞ!
H;星は本当に恥を知るべしだろう。