ウディ・アレンの「存在しない映画」の夢—ロンドンと人間の本性を巡る奇妙な物語

ウディ・アレン監督の「存在しない映画」を夢に見た語り手。18〜19世紀のロンドンの、一見絵画的なバスの風景が、実は糞尿にまみれたものだったという奇妙な設定から物語は始まります。ハイヒールの誕生秘話や、弱者が弱者を攻撃する人間の本性を風刺的に描く、夢の中の映画の世界を独特な筆致で綴ります。

2011/8/12…今朝、私が観ていた夢は、ウッディ・アレンの、存在しない映画だった。
2011年08月12日

今朝、私が観ていた夢は、ウッディ・アレンの、存在しない映画だった。
そのイントロは、18,19世紀当時の、極めて絵画的な、ロンドンのバス及び電車の、後部座席風景から始まるのだった。
目を覚まして驚いた事には、この風景が、実は、糞尿に塗(まみ)れたものであった事だった。
事の次第は、こうだったのだった。
これら座席後部は、ロンドン観光に訪れた外国人観光客が、車内で、弁当を食べて、旅行費用を浮かせることを、揶揄した、ロンドンっ子たちが…
労働者は、労働者を痛めつけ合う、弱者は弱者をこそ痛めつける事の典型として、描かれたものか…
窓から道路に向かって、糞尿を放り投げていた、当時のロンドン…ハイヒールが、生まれたのは、何と、それゆえだった(これは実話)…に、相応しく。
それが由来で、ウッディ・アレンが、この映画を作った頃には、干しシイタケや、干しアワビや、干しフカヒレ等を担いで、後部座席に乗っている、外国からの行商人たちの一団として、描かれていたのだった。

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