芥川と芸能界の遭遇。
これもまた20年ほど前の話なのですが…当時「お嫁にしたい女優NO1」だった人が所属していた事務所の老女性社長に仕事で出会った…商談が終わり、駅まで車で送った時…車に乗り込んで来た彼女が言ったこと…大阪に、こんな素敵な人が居たとは思いもしなかった…若い時の○○さん…当時、或るTV番組の刑事役で大人気だった…に似ているけれど、○○さんより、知的で、ずっと良い…これもまた、自慢話の類ではありませんので、ご了解下さい。
以来、とても親しくさせて頂いた…或る時…渋谷に在った弊社東京支店に居た時の事…芥川さんて、演劇は好きですか…好きもなにも大好きですよ…うちの○○が池袋サンシャイン劇場で、三島由紀夫の○○に出ているんだけど、良かったら一緒に行きませんか…。
僕は、当時、とても親しくしていた電通社員に電話を入れた…芥川さん、その女優は、僕が大学生の頃からの憧れの人ですよ…ならば一緒に行きましょう。
当然ながら、一番良い席で、「娘道成寺」他2本を堪能したのでしたが…この女優さんは、舞台女優としては天下一品、その声の通りの良さも含めて…最初に、楽屋に一緒に行った時に…初めての経験だった事と、サウナで前夜の酒を抜いたりして、アタフタして到着したので…花束の一つも持たずだったのは、今思い出しても情けない。
さて、そんなドジの後、暫くして、彼女から電話が…うちの○○が、明治座で座長公演をしている…その千秋楽に、芥川さんに会いたいと言っているのだけど、どうですか…喜んで、どんな事があっても時間を作ります…。
ところが、既述したように、不動産売買仲介業と言うのは99%が、労働者層がお客様…不動産は人生最大の買い物ですから…或る仕事で、どうしても行けなくなってしまった…これは今でも残念に思う。
何故かは言うまでも無いでしょう…その看板女優さんと、お会い出来ていたら…芋づる式に、芸能界の別嬪さん達に会えたじゃありませんか…幾ら、神様の試練とは言え、独身で居る苦しみは無かっただろうし、例え、独身で居たとしても、遥かに華やかで幸せな独身生活だったはずですから。
仕事とは難儀なものです。