マスコミがつくってきたバブル。
今日の社説を書いた朝日と日経の論説委員は、前述の、活字が読める全日本国民必読の書である、三井環氏の…「権力」に操られる検察…第4章 小沢一郎事件…を読んだ上で書いたのか、と問いたい…読んだ上で書いたのなら、「日本の失われた20年」の責任を即刻取れ。言論人の肩書をはずせ。
閑話休題
芥川が、思い余って、折込の形で最初に意見広告を打ったのは1994年(該当の章を御参照)でしたが、そこに、マスコミに対して、バブルをつくったのも、又、君達だ…と書いたのですが、上記の三井環氏の著書中「裏付け取材をせずに記事を書くマスコミの記者たち」という章の中に、奇しくも、検察幹部からみたマスコミがつくるバブルのことが書いてあります。
…マスコミに「風を吹かせる」ことは、私にとって実に容易なことだった。A社に特ダネを少しだけ流してやれば、今度はB社があわてて追いかけてくれる。B社に特ダネを渡せば、今度はC社も乗ってくる。
とにかくネタがほしい番記者たちは、検事の言うことを全部信用してくれる。ウラづけ取材などすることもないし、「関係者によれば」というエクスキューズ(お断り)を入れさへすれば、しばしば検事が口にした以上の記事をかくことさへあった。
リークした通りに書いてくれるというよりも、検事の意図以上に書いてくれる。それがマスコミの記者だった。もちろん、裁判でポイントとなる核心情報は、簡単にリークなどしない。枝葉の部分だけをちょっとづつ小出しにして、マスコミに風を吹かせる。バブルを起こす。
報道に接する国民は、記事に書いてあることが真実だと錯覚する。バブルを全体が事実なのだと勘違いしてしまう。すると世論が変わり、検事はよりいっそう捜査を進めやすくなるのだ。
「小沢幹事長は正々堂々と表にでてこい!」秘書らが逮捕されたのちも、そんな声が続いた。これもまた、検察が一生懸命リークに励んだおかげだ。
もしマスコミの記者が検察の意図に反するような記事を書けば、検察庁へは出入り禁止を食らってしまう。それが怖いため、番記者は検察よりの記事しか書くことができないのだ。検事にとって、マスコミの記者ほど使いやすい相手はいなかった…