アメリカ人は何でも善か悪か、合法か違法か、正しいか間違っているかの2つに分けたがる
プリンスの事件後、10代の若者の自殺が相次いだ。アッシャー・ブラウン(13)、セスーウォルシュ (13)、ジャスティンーアーバーグ(15)、タイラー・クレメンティ(18)…。いずれもゲイ(同性愛者)であることを理由に嫌がらせを受けていたようだ。
加害者いじめは正義か
それからというもの、同性愛者権利団体から三流タレントまで、誰もが口をそろえていじめを非難する発言をしてきた。だが誰もが見て見ぬふりをしている明白な事実がある。私たちは加害者が社会的制裁を受けることは当然と考えて、自分自身もいじめのような行動を取っているということだ。
「アメリカ人は何でも善か悪か、合法か違法か、正しいか間違っているかの2つに分けたがる」と、10代の若者の暴力について研究している心理学者のオフェル・ズールは言う。「だがこうした有名ないじめ事件で加害者を人間以下のように扱えば、それが新たな被害者を生むことになりかねない」
…中略。