離婚時代…3分間に1組が離婚している世界第二の離婚大国日本のこと。
昔、とても親しくしていた人間がいた…資産家の子息でもあった…彼の奥さんも知っていたが…とても温厚で心やさしく、同性の誰からも好かれる様な人物だった。
以前にも書いた様に…浮気をしたことがない等と言う人間は、極言すればいない(心の領域で考えれば皆無だと)のが、世の中の男というもの…気持の良い男だった上に、お金持ちだったから…さぞかし良い女が付いたのだと思う…或る日、奥さんに興信所の書類を目の前に出された。
芥川が皆さんに伝えたい事は、この後のことなのである…奥さんの実家での事…彼をなじり責めた奥さんの横っ面に、親父さんがビンタを食らわした、と。
当然ながら、彼も凍りついた…僕は彼が極めて善良な人間であることを知っているから…彼が、この日を境に、二度と、この様な浮気はしないだろうな、と確信して聞いていた。
ひるがえって、昨今は、どうなのだろう…芥川が何度も言及し続けてきた、20年超に渡る痴呆テレビ…特にワイドショーやニュースの有り様…が作ったのは、彼の親父の様な…本来の日本人の心性だと芥川は思う…有り様とは正反対の、自分の息子が、自分の娘が正しいと声高に叫ぶ親たちを量産して来たはずだと芥川は思う。
言うまでもなく、夫婦というのは、長い年月を、一緒に暮らして来た、言わば戦友…この広い世界で、一緒に暮らすのは、オットセイやサル等を除いては…芥川が、昔から、とても心ひかれてきた鳥たちは特に、たった一人なのである。
♪仲をこわすのは二人の仕事♪(泉谷しげる)…ちょっとした、いさかいや、馴れ親しんだがゆえの、過ぎた言葉で、二人は仲を壊す…それでホットに成っている二人の心と頭を冷まし…その年月に対して、情理を尽くした解決策を考えるのが廻りの仕事ではないのか。
因みに、この親父さんが、娘に言った言葉とは、「浮気は男の勲章と言う言葉も有る…自分が選んだ男が浮気の一つ二つをしたから、別れる等と言うことでどうするのだ…自分が夫として選んだのだから…何があっても添い遂げる、それが妻としての務めだろう…」と言うものだったと。
この言葉が、一番、心に沁みていたのは、彼だったことは言うまでもない。