昨夜、各局のニュースを、…1月10日に再訪した、天龍時の写真をチェック、整理しながら観ていたのですが、…現在の首相が、「日本の危機」云々と繰り返すたびに、芥川には、「私の危機」「私の危機」と聞こえた。

そもそも、彼が言う日本の危機とは、何の言いぞ。 

何処に危機が在ると彼は言うのか…芥川には、あなたの有様と、あなたを首相にした、日本のマスメディア＝日本を牛耳っている、たった５紙の新聞、そこで、政治的な論調を決めている、政治部出身の論説員と、彼等と通じている、一部、評論家や、学者たち…そして、それをテレビで、さらに確実に日本中に＝1億2千万人に＝その受け売りを流す。

そういう有様にこそ、危機が在るのであって、その他に、日本に、危機は存在しない、と、芥川は指摘する。

例えば、さつきまで、芥川は、ＮＨＫBS1で、ニュースを見ていたのだが、何故、これを、ゴールデンアワーに流さないのかと強く思った。

昨夜の各局のニュースでは、全く伝えられなかったこと…チュニジアで…地理オンチ、或いは、痴呆テレビばかり観ていて、21世に生きている人間としての知識に、甚だしく欠けている人たちでも、…サッカーを通して、この国の名前と、何処に在るのか位は、漠然と知っているはずの国…革命が起きて、政権が転覆したことを、フランス国営放送や、スペイン国営放送等は、日本の、ニュースとは、全く違う形態で、伝えていた。

芥川が一番ショックを受けたのは、アメリカのゲーツ国防長官が、中国訪問の後に、来日し、日本の大学で、…先日のステルスについて、中国の軍部、政治部の間に、意思の疎通が無かったという彼の見解等や、沖縄の基地と米軍の事、北朝鮮に対する、6ヶ国協議を含めた対応等について…講演したことの一部始終を、昨夜の、各局のニュースではなく、この、ＮＨＫＢＳ1が流す、香港のテレビ局のニュースで、初めて観たことだった。それもたっぷり、十分な時間で。

こういう有様こそが危機なのであって、その結果として生じた、この20年が、…本当に、財政的な危機が在るならば…危機を産み出したものだと芥川は指摘する。

平成4年の、経済的には、全く、お粗末な、大間違いの、正義感の大合唱で、時の首相だった、政治家（statesman）宮沢喜一の頭脳に、当然に見えていた答えを葬り去り、不良債権の処理を、長くタブーとした、日本のマスメディアと、それに連なる一部評論家や、エスタブリッシュメントたち＝有名人たち＝の在り様にのみ、常に、危機は有るのだと芥川は指摘する。

日本の一流…世界各国との競争に打ち勝つべく、日夜奮闘して働き、企業も個人も様々な形で多額の税金を納め続けて来た経済人たちは、やるべきことをやっている。

危機が在るとすれば、危機とは何処に在ったのか…明治維新～戦前～今に至るまで権力に在ったことは、今や、明々白々だろう。

芥川は、今、無名のままで、これを書く事の腹立たしさを覚えているのだが、書く…読者の方々は、この論は、芥川賢治の論であることを、記憶して頂いて、有名人たちが、芥川が、無名で有る事を良い事にして、芥川の名前を出す事も無く、自分の意見の様にして、剽窃し、発言をしているのを目にした時には、強く批判して頂きたい。

何故なら、芥川は、すべての引用部分に対しては、きちんと、その出典を書き続けているからだ。

ネットに、もし、言論としての限界が在るとすれば、そう言う事だと思う。

…欧米では、ウィキペディアや、etc. 或いは、ブログに、きちんとした論文を、ネットで書く人は減って来ていると。…その心は、ただで書く馬鹿はいない…そのような記事が、去年のニューズ・ウィークに、載っていた。ブログ人口は、減少し出している、という記事だったと思う。

単なる、感想や、感情論は、呟いても（ツィートしても）、…きちんとしたものを、無名の儘で書く人は、いない…それが、ネットの限界だろう。

何故？無名のままでは、剽窃・無断引用…様々な形で、結構な報酬を得ているだけではなく…国を誤らせ続けて来た、上記の様な人間たちに、…こちらは、いちいち、きちんと、出典先を書いているのに、…彼等は、無名の人間に、断りを入れることはないし、紹介する事すらないだろう。

それで、結果的には、ネットは、常に弱者にしかならないのだ。明々白々な事件に対して、一斉に、声が上がる…そのことは、実は、大した問題じゃない。

真の問題は、何処の国でも、深い所に潜んでいるものだからだ。

それを糾すのに、無名の儘、ブログで書くことはできない。

それは、怒りにも似た感情である。

 

1月10日、天龍寺にて。