わっ、はっ、はっ。…それにしてもじゃ、家康殿…。
古代から家康殿の時代と、それから以降の260年間、大将さん達にとっては良い時代じゃったのじゃろうのう。当代最高の美しい女御を3,000人も愛することができたのじゃからのう。さりながら、その結果として梅毒になったりすることを思えば、どうなのじゃろう家康殿。わしのようにまったくお話にも成らない数の女御しか知らず一生を終えてしまうのと家康殿たちとどちらが幸せなのじゃろうかのぉ。たしかに、わしも若いころは世界中の最高の美女を総なめにしたいなどと、千夜一夜のようなことを夢想した事もあるがのう。 うむ。 そうじゃろ。 現実は、「虎次郎の恋」、ばかりでのぉ。
うむ。それはじゃ。芥川殿、お主が、それだけ女御の美に惚れとったと言う事じゃろうのぉ。女御というものは素晴らしいものじゃからのう。
よくぞ仰ったものじゃのぉ。家康殿。まぁ、ぬけぬけとわしの前で(笑)。この3,000人斬りの、狸親父が。
およよ。… わっはっは。 わはっは。わっはっはっ。
