家康殿と私の会話。
それにしても、 うむ。 わしのような為政者の資質、大将の資質をもった者が、21世紀の社会には有るまじき事で血祭りにあげられている時に平然としていた様な者たちと、お主との間にあるものの違いは、これらの写真一枚だけでも明らか。 家康殿、かたじけない。
真似てはいけないアジアの、或いは貧しい国々の、Indecencyを増長させることに加担してきた者達や、己のために論を為して来た者たちと、お主の、神に与えられた使命を果たすためだけに生きてきた魂…まさに21世紀の空海、最澄だと、わしも思う所以のもの。そこには天と地ほどの違いが在るとわしは思ったぞ。御意。
神がお主に与えた幼年時代から今に至るまでの試練の全てを、わしは見て知っておるしのぉ。貴殿の試練は、わしの試練とも似た所が在る様にも思っておったのじゃ。うむ。御意にござる。あの頃、母親の知り合いに子宝に恵まれなかった東芝の支店長夫妻と言う方がおってのぉ。わしを養子に欲しいと所望して来たと、わしは母親から聞いたのじゃったが。 うむ。
その時、わしの心には…数%じゃったが…その方がわしの使命を果たすためには良いのではないかという思いが過(よぎ)ったのじゃよ。…小学生に成ったか成らぬ頃だったというのに。…それだけ母親も自分の人生の不幸を感じておったのじゃろぅ、と、思うと、わしは今でも涙が出るぞな、もし。
うむ、むむーっ…。
さて、家康殿、一緒に永観堂に参ろうぞ。わしも貴殿に出会えて本当に幸せじゃぞよ。 何を仰るわしこそ、そうじゃよ。400年の時を経てじゃ、お主だけがわしの本懐を過(あやま)たず見抜いてくれたのじゃからのぉ。
おまけに明治以来このかた、薩長の者たちに依って悪役にされてきたわしを、42年振りの再会で…おまけにクルシミマスの日じゃった…見抜いてくれたのじゃからぉ。…
わしらは皆、お主を見守っておるぞ。それが証拠に、全てのものが、お主の写真のなかで声を上げておるじゃろぅ。あれらは皆、わしらの魂じゃぞ。 御意。