いつもの店でランチを摂りながら読売新聞を読んだら。
一面で、御厨教授が、現在の政治状況について、とても良いことを書いていた。…正に教授ならかくあるべしの鏡のような。 先日、書いたように…チュニジア革命について、ニューズ・ウィークの記者なら、書き出しの1分で、完璧に伝え、教えてくれることを、「下品」、テレビは1時間番組でも伝えられない、教えられない。
このようなものを観て育った人たちが、明治維新の実相について、何も知らず、何かと言えば、維新だとか、開国だとか奇兵隊だとかいう事が、いかに愚かしいことかを御厨さんは見事に伝え教えてくれている。
烏合の衆と化していた政府の有り様を大久保利通がいかに糾したかが前半部分…そりゃそうだろう、昨日は反逆し、今日は担ぐ(本来は担いだりしてはいけない人を)様な事を繰り返して、…徳川幕府はその役割を、とうに終えていた…それは勝海舟も、慶喜も熟知していたこと…だからこそ無血開城をなした訳です。
各藩(国)として、きちんと機能していた有り様を、…とうに変わっていた世界=ワットの蒸気機関の発明がもたらした産業革命が民主主義国家への肉付け初期段階に向かっていた=に合わせていくべき努力だけを為すべきだった時に、後世に明らかなように、薩長閥の政権を作ることのみに汲々したのですから。
今の何処かは知らぬ者と歴史的な人物を生んだことのない国出身者たちの政権とそっくりではありませんか!
感心してページをめくったら、もはや衆議院解散するしかない、との大見出し。
おお、読売の論説員たちも目が覚めたか、「下品」、から離れたかと、一瞬、思ったのでしたが、教授の見事な論文…まさに救国の論文でしょう…もし教授が政治学関連の学者であれば、まさに書かれるべきもの…の続きでした。
読売新聞を取っていない方は、どうぞ読んでみてください。
ついでですが、社説はと見てみれば、「平成の開国」は、もはや国際公約などと、相変わらず、「下品」、な事を書いておりました。
じゃ、私は、このTPPについてどう思うのじゃ?TPPの良い所がマイナスよりも遥かに多ければ、そのことによるマイナス部分を、どうするか関係団体と協議、マイナス部分の補正を速やかに為して、意志決定した上で、参加すれば良い…それが迅速さを要求される本当の緊急の課題なら、尚のこと、己らの権力維持のために、反民主主義に与したりしている場合ではなかったろう。
平成の開国などと、時代錯誤な言葉を使って、実質的には、今でも、あらゆる意味において世界第二の超大国が、貧しさゆえの独裁等に21世紀になっても喘いでいる、あまたの国々のように、世界に比べて、経済上の根本的な問題を抱えている後進国、或いは新興国家であるかのような、阿呆な、独りよがりな言葉づかいは、何一つ、日本のためにならない。