「半歩遅れの読書術」28年前の出逢い 発想が豊かだった解剖学者…。
日経、3月6日、読書欄。…川田順造 から。
私の探究を支えているヒトの進化をめぐる発掘や研究は、最新の成果に注意しているが、思想の流行を追うことには全く関心がない。一般書は、その時々の関心で読むから、半歩も十歩も遅れて読むのが常だ。
…中略。
出たばかりだった中公新書の『胎児の世界』(初版は1983年だが、毎年増刷を重ねて最新版は2010年28刷、累計10万部余り)を、すぐ送って下さった。達者な毛筆で献辞を書いた、和紙の小片が挟んであった。一読して私は、「三木世界」の虜になった。
