TPPについて…自民党参議院議員 長谷川岳(北海道大学卒)

世界の分業化は危険だ  黒字化は芥川。
 大学時代に愛知県から北海道にきて約20年。昨年、参院議員に初当選しました。地域の繁栄がないと国の繁栄はないという信条から、TPPには明確に反対です。
 北海道で1次産業に従事する人は農業15万5千人、漁業3万8千人、林業7千人の合わせて20万人います。また2次産業の多くを占める製造業‐のうち約4割は、食品飲料加工にかかわっています。
 こうしたなかTPPが導入され、海外から安価な農林水産物が入ればどうなるか。1次産業はもとより、2次産業も大きな打撃を受けるのは間違いありません。北海道にとっては文字通り致命的です。

そもそもTPP交渉への参加を検討するとした昨年10月の菅直人首相の表明は、唐突でした。普天間飛行場移転を巡って傷ついた日米関係を、TPPで修復しようという狙いが見え見えで、問題が多い。情報の少なさも看過できません。生活がどうなるか、北海道の人たちは不安です。国民に安心をもたらすのが政治だとすれば、菅首相のそれは明らかに失敗です。
 菅首相の唱える「第三の開国」にも疑問があります。日本の関税率は欧州や韓国と比べて低い。また日本は6兆6千億円の食料品を輸入する一方、輸出は4500億円で、約6兆円の入超です。「国が開かれていない」という議論そのものがおかしいのです。…中略

正直いって、TPPが実現したとしても、20年はもたないと考えています。地球温暖化の影響で、今後ずっと食糧が安定的に供給されるとは思えません。世界の完全分業化は危険です。TPPに対する本能的な拒否の根底に、実はそうした危機感もあります。

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