小沢氏は動かないのか。…サンデー毎日から。

「1923年9月の関東大震災の際には、東京市長などを歴任していた後藤新平という政治家が『帝都復興院』の総裁として、後の東京都の街づくりに大きな役割を果たしました」
 
小沢氏は「平成の後藤新平」になれるーそう指摘するのは、小沢氏の私設秘書を務めた石川知裕衆院議員。石川氏は秘書時代の99年6月~2000年9月まで、実際に岩手県水沢市(当時)に住み、前出の黄川田氏の選挙応援などのために陸前高田、大船渡両市や住田町など三陸地方沿岸を担当していたことがある。
 
石川氏が続ける。「現在、当時の帝都復興院のように『復興庁』を創設しようという動きがあります。東北地方の方々に『この人なら』という安心感を与え、各省庁からヒト・モノ・カネを持ってくる政治力があり、被災した地域事情に通じているという条件に照らせば、そのトップに最もふさわしいのは小沢さんでしょう。

後藤新平は小沢さんと同じ水沢出身で、地域を熟知している点も共通しています。小沢さんの復興相起用には賛否両論があるでしょう。だが、今は非常時。クリーンで実力のない政治家よりも、力のある政治家が必要です」
 
ある一新会メンバーは「小沢さんには首相と会った時点で、原発が政府・東電の発表以上に深刻だという情報が米国の専門家などから入っていた」と明かしたうえで、こう言う。

「今回の大震災は国際問題に発展しているし、国内的には産業構造の一大転換点になる。『国家の大計』という観点で復興を目指すべきだし、小沢さんが表舞台に出るとすれば、単なる復興相ではなく首相兼務だ」 自民党関係者も、「小沢氏を副総理で入閣させるべきだ」と援護射撃する。
 
「国難」の折、権力闘争にかまけている時ではないという指摘はもっともだし、いくら優秀でも少数の「お友だち」で〝政治ごっこ″をしている場合でもない。
 
どうせ責任転嫁するのなら、菅首相は「小沢を使わない」こだわりを捨て、”剛腕”と協力したらどうか。
     
本誌・青木英一

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