禁じ手解き「新都」築こう…荻原 博子。今朝の朝日新聞13面、耕論から。
荻原 博子さん(経済ジャーナリスト)の、意見に、芥川は、全く同感です。
日本の再起をかけて東北地方に、防災とクリーンエネルギーの世界的なモデル都市をつくりましょう。こんな夢と希望のある構想のためなら、私はあえて禁じ手とされる「国債の日銀引き受け」で、財源を確保するよう提案します。
国債増発の規模は70兆~80兆円。これを日本銀行が直接買い入れます。政府は約70兆円の米国債を持っているので、それを担保に資金を得る。米国政府の了解をもらったうえで。
国債の日銀引き受けは財徴池5条で禁止されています。莫大な戦費をまかなうため、日銀にやたらと国債を引き受けさせた歴史があるからで、戦後、この方法は封印されました。
でも、財政法5条には但し書きがあります。「特別の事由がある場合において、国会の議決を経た金額の範囲内では、この限りでない」と。
今回の災害は数百年に一度ともいえる未曽有のもの。十分に「特別の事由」じゃないですか。
財源確保の手段に「増税」を主張する人もいますが、景気後退のさなかに、そんなことをすれば、消費者や中小企業経営者の心理はもっと冷え込む。
いまでさえ税の滞納額は大きいのです。税率を上げても、税収が増えるとは思えない。
予算の組み替えなども合わせて10兆~20兆円をひねり出したところで、住宅や道路、橋などをバラバラに、山のようにつくって終わり、ということになりかねません。
みんなが日本の再起を夢見るには、世界に誇れる新都構想と、国内外の投資資金を動かす「呼び水」となる財政出動が必要です。
東北には最新技術を駆使し、大災害が来てもビクともしない街や港湾、空港をつくりましょう。
東海、東南海、南海地震に見舞われそうな地域に拠点を持つ企業が新都に投資し、機能の多くを移すでしょう。
原発に頼らず、太陽光、風力といったあらゆるクリーンエネルギーの開発に力を注ぐ街にもできる。技術革新が進み、雇用も増え、海外にノウハウを売れますよね。
日本の産業を育てる役目を終えた経済産業省が「復興省」に衣替えし、東北に移って音頭をとるべきです。
1923年の関東大震災後、世界恐慌に巻き込まれた日本を蔵相だった高橋是清か救った。国債の日銀引き受けをやりました。
ただ是清か暗殺され、軍部がこの方法を多用した歴史を考えると、「禁じ手は一度だけ」といった歯止めの法律をつくっておく必要があります。
経済収縮の連鎖を断ち切る大胆さで「日本復興」の意気込みを世界に示そうではありませんか。
このままじり貧にしておく方がよほど、円の急落とインフレを招き、ひいては日銀、日本の通貨への信頼性を揺らがせるリスクが高いと思います。
*荻原 博子さん、全く貴女の言う通りなんです。
貴女なら、大災害の後の月曜日に、東証を開けたのなら、あの大暴落の2日間に、政府は、東証一部上場企業を…その中でも、日本国を支えて来た大企業群は特に…或る時点で買うべきだった。…何故なら、これらの企業群は日本国そのものでもあるのですから。
一番、為すべきだったのは、市場を閉鎖して…どうしても売りたいという外資からは、思い切り買い叩いて、…2日間で下落した54兆円分を買うべきだったのだ、という、芥川の論に、賛同して頂けると芥川は思う。