クラウドで先生の負担軽く 生徒の出欠・通知表を処理…今朝の朝日新聞7面から。
日本IBMは、4月から学校向けに、インターネット経由で情報を処理する「クラウドコンピューティング」を使った教育専用の情報システムの提供を始めた。多忙な教員の負担軽減と学校の運営コスト削減につなけ、普及をめざす。
クラウドは大がかりな情報システムを自前で持たず、ネットを介してサービスが使える仕組み。
IBMはまず、熊本県益城町にある小中学校の8校で教職員の事務を支援するシステムを作った。
約200人の教員が使い、生徒約2900人分の校務をグラウトで作業する。
生徒の出欠・通知表を処理 日本IBM、熊本の小中向け
熊本県庁にサーバーを置いて各校とつなぐため、学校側の設備は教員用のパソコンと通信回線だけ。
管理の手間が省けるためシステム費用が従来より3割減る。
費用は益城町はモデルケースなので負担はないが、通常も1校あたり月数万円で済む。
今回は子どもの学習状況を記録する「指導要録」を完全電子化した。
教員は生徒の出欠や通知表、健康状態もグラウト上で処理し、休暇申請や出張精算の処理にも使う。
教材や学習ソフトのデジタル配信も可能で、将来は生徒の家庭学習に使うことも検討する。
熊本県教委が類似システムで県立高校の事務処理。を電子化したところ、「教員が生徒と向き合う時間が1日あたり30分増えた」という。
IBMは今後、全国の小・中・高校などの3分の1にあたる1万数千校で導入をめざす。
(橋田正城)