均質化した教育 余白のない学生…安藤忠雄。週刊朝日4月15日号から。

 
安藤氏は、米エール大学。コロンビア大学、ハーバード大学など、そうそうたる世界の名門校からも客員教授として招かれている。
まさに世界のトップクラスの学生たちと直に接し、その競争心、熱意に驚かされたという。
 
アメリカの学生は、朝から晩まで学校にいて、本当によく勉強しますよ。建築学を専攻する学生なら、四六時中、建築のことばかり考えている。
 
人種も国籍も宗教も、実に多様な人間が集まっているし、それぞれ生き方も建築に対する考え方もまったく異なる。
そのなかで、ときにお互いの価値観をぶつけ合いながら語り合っている。肌で国際感覚を身につけられます。
 
それに比べ、日本の大学は教える側も学生も、ほとんどが日本人です。そもそも、外国人を呼ぶための制度や寄宿舎も十分に整っておらず、国際化という観点が欠如している。これが「島国ニッポン」の悪いところで、外の世界を見ない、いや見せないようにしてきたんです。国際感覚なんか、育つべくもない。

…以下略

安藤氏は、08年の東大の入学式で、新入生を大幅に上回る数の父母らを前に「自立した個人をつくるため親は子を突き放し、子は親から離れてほしい」と訴えた。
多くのメディアがこの発言を取り上げたが、いまもその思いは変わらない。
 
…後略。

東大がゴールではない。

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