放射能に汚染された土壌が、黄砂として日本まで飛んでくるわけだ。
週刊新潮4月14日号から 黒字化は芥川。
ところで気象研究所のデータでは、近年も春には、放射性降下物がほかの季節より多く計測されていた。
「かつての核実験などで放出された微量の放射性物質が、中国の土壌中に含まれていて、春になると再浮遊し、黄砂に乗って飛んでくるのです」(企画室)
今や中国は、日本製品が〝汚染″されているとボイコットを企む国である一方、福島産などを避けたいわが外食産業にとって〝安全″を旗印にした野菜の仕入先にもなっている。
だが、「私がこれまで原水爆実験国を調査してきた結果、日本に最も悪影響を及ぼしたのは、東京オリンピックから文化大革命にかけて中国で行われた核実験です」
と、札幌医科大学の高田純教授(放射線防護学)。放射能に汚染された土壌が、
黄砂として日本まで飛んでくるわけだ。
また、3月末まで中国を訪れていた京都大の吉川柴和名誉教授(原子炉安全工学)が言うには。
「一方で、中国人は日本の原発事故に驚き、我先に帰国しています。中国では国内の放射能のことを知らされていないからです。中国のテレビでは〝日本の食品は心配要らない″と強調しているのですが、一般の中国人は日本のことばかり怖れてしまうのです」
今、日本人が中国野菜を喜んで食べるのも、中国人が日本の産物を避けるのも、謂われなき風評による国際的な〝誤解″のなせるわざと言えそうだ。
…中略。