昨日の朝日新聞に登場されていた住友商事会長の岡 素之さんの論は全く正しいのだが。

…前略。

「菅首相をはじめ政府の誰もが不眠不休で働いている。大変な努力をしている。手を抜い。ている人は一人もいない。それなのに成果が上がらないように見える。

*これは、岡さんの論の中で、一つだけ間違っている部分…管首相の動静を読み、知っている者なら誰でも分かっている事は、管首相は、ごく早い時期から、8時、遅くとも9時には、公邸に帰宅していて、周囲からは、こんな時に、これで良いんだろうかとの懸念が出ていた。

「私の履歴書」で安藤忠雄氏が間近に見て感嘆したと書いていた、阪神大震災の時、知事だった貝原氏が、県庁に3ヶ月間、泊まり込みで陣頭指揮していた有り様とは、全く違うな、と感じていたのは、芥川一人ではなかったはず。

この間違いは、岡さんには、何にも関係がないし、その論の正しさにも何にも影響するものでもない。…ただ枕言葉として、常套文句の様に使っただけの話だから。

…中略。
「誰が、いつ、どこで、何をやるか、その優先順位を即座に決めて行程表をつくる。うまくいかなければ、すぐに修正して、総合調整する。そういう仕事は官僚が最も得意だ」

…中略。
―なぜ課長にまで。
「社長時代の経験からだ。IT革命全盛で『商社中抜き論』がささやかれる厳しい時代だった。リスクとリターンという共通の物差しを用いて事業の選択と集中を進めようとしたが、社内に慎重論も多かった。そこで各部門や支社・支店に何度も足を運び、繰り返し繰り返し説明し、ようやく納得してもらった。トップの方針が部長や課長、若い社員にまで浸透すれば、現場がみずから積極的に動くようになる」

「私が対話した各省の課長だちからは『いいことをしたと思っても、政治家からほめられたことはない』 『間違えると大変な批判を浴びる』という愚痴を聞いた。官僚も人間だ。それでは元気が出ない。むしろ政治家は『責任は我々がとる。だからのびのびと政策を提案してくれ』と励ますべきだ」

*このことを言い続けていた政治家が一人いた…小沢一郎を注視していた人間なら、…彼が、全く同じ事を、至極当然に言っていたことを思い出せるはずだし、知っているはずだ。

…中略。
「たしかに官僚にも反省すべき点は少なくない。だが、多くの官僚は強い使命感と高い志をもっている。能力がない役人が利権をもって天下りして高額報酬を得るのは論外だが、能力のある人が退官後に民間から人材として求められるのは悪いことではない」
  
「本来の『政治主導』とは、日本で最大、最強のシンクタンクである霞が関の官僚たちの力を最大限引き出すことだ。…中略。

「官僚たちには解決案を生み出す能力があるはずだ。電力不足問題では経済産業省を中心にメニューを検討中だが、今後を考えると、工場や病院の機能を止めないで済むやり方が望ましい。足元では節電によってこれだけ顕著な効果が出ている。国民にそれをていねいに説明しつつ節電協力を一層求めるべきだ」…後略。

取材を終えて

戦後日本の「最強政策集団」である中央官僚たちが民主党政権下でずっと縮こまり、もてる能力の半分も発揮しなかったのは取材でも実感していた。「出しゃばれは政治家に怒られる」
が官僚たちの決まり文句だ。官僚たたきを必要以上にあおり、そこまで追い込んだ責任は私たちメディアにもある。いわばタブーだった官僚活用論をずっと唱えてきた岡さんだからこそ、この危機下でその主張がより説得力を放つ。(編集委員・原真人)

*原さんよ、話をすり替えてはいかんよ。
相手が官僚であれ、東電であれ、自分たちが政治家として為すべき決断力、国を統治する意志力、(はなから無かった)政策力を持たず、…。
予算案は官僚に丸投げして作成しておきながら…いな、実態は、全て、官僚丸投げだ…その、官僚たち…大恩ある相手ではないか!…
自分たちの無能、無策を隠してくれているのだから。

その相手を悪しざまに怒鳴りつけ=面罵し続け=そういう能力…中小企業の親父には良くいるタイプ…終に、事務方としては日本最高級の能力を持つ、官僚トップから、「総理の顔だけは二度と見たくない。あの×××野郎が!」と吐き捨てられる様な人間を、総理に仕立て上げたのは誰か。

原さんが、その先兵だったか、どうかは知らぬが、貴方の社の重鎮であるらしい、星浩が、その先兵だったことは、朝日の愛読者なら誰でも知っていることだ。

彼らの対極にいて、正に、芥川や、岡さんと、全く一緒の事を考えていた…それは言う必要もないぐらい当然の事だからだ…政治家、小沢一郎氏を、時の権力の思惑通りに、悪役に仕立て上げ、叩き続けたのは、朝日の社説…その他の社説も同様だろう、芥川が購読している日経も、正に、朝日と一緒の急先鋒だった…以外の、何者でもないのだから。

その事に対しての、骨身に沁みる反省…二度と体制の悪には与しないとの反省と宣言…上記の様な論説を張り続けた者たちを引退させ、二度と表に出さない。

それからだろう。…こんな賢しらそうな後評を書くのは。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です


上の計算式の答えを入力してください